【消臭技術情報】孤独死の特殊清掃消臭では排水管も注意!
2023/08/20
今回の記事は特殊清掃の技術情報になります。まごのてはいわゆる技術情報を積極的に出すことはしていませんでしたが、最近あまりにも特殊清掃業者の技術が低いと思われる事象が多くあり、このままでは真面目に技術追求をしている特殊清掃業者までもが同じような目で見られてしまうことを危惧し、一部の特殊清掃技術を順次公開することにしました。
私は特殊清掃技術を教えるという触れ込みのスクールや資格商法のような一般社団法人や協同組合を作る気は毛頭ありませんが、昨今の特殊清掃業界を取り巻く技術レベルの低さは看過できません、私個人の思いはやがて特殊清掃業界が本当に技術で競い合えるようになればいいと思い特殊清掃技術で共有できることは共有しレベルアップできればと考えています。
☆本記事は株式会社まごのて代表取締役佐々木久史が執筆いたしました
孤独死部屋の消臭はシンプルに考えてみよう
孤独死の特殊清掃でのトラブルはなんといっても消臭の不完全です。臭いが残ってるのに特殊清掃を完了とし、においが残ってると指摘されたら「ここまでが限界です」と言い、不要な全解体などを勧めるというやり方が見受けられます。かなり以前は孤独死のあった部屋の完全消臭はできず多少残るのは仕方ないと考えられてる時期もあったようですが、私たちの経験則では孤独死由来の臭いは確実に消すことができるという見解です。
確かに今でこそ声高に確実に臭いは消せます!と言ってますが、ここまでには数多くの失敗も経験してきました。オゾン量が足りないのか、薬剤が悪いのか、試行錯誤しながら今の消臭技術が確立できました。孤独死の消臭だけでなく部屋の消臭は突き詰めれば極めて単純であることに気付き少し視点を変えることで完全消臭ができるようになったのです。
技術的にはけっして簡単ではありませんが、消臭に対する考え方を難しくしてしまうとさらに迷宮に迷い込んでしまいます。部屋の消臭とは臭いの発生源さえ取れば絶対に臭いは消えるという原則に立ち返れば自ずと完全消臭に近づくのです。
孤独死部屋の消臭の失敗!臭い戻り発生
数年前に経験した孤独死が起きた部屋の特殊清掃で臭い戻りを起こすという失敗がありました、結果的に臭い戻りというよりもまったく着手していなかったというのが正しいという事案でした。ある現場で一連の消臭作業を終え引渡も完了したのですが約2週間ほど経過した際に大家さんから部屋に入ると室内がなんとなく臭いという連絡を受けました。この現場は死後日数もそう長くなく遺体痕の流出も限定的だったためそう複雑な作業ではなかったはずです、すぐに部屋に行き確認したところ確かに微かに臭いがあります。
遺体痕周りをくまなくチェックし、その他にも臭い発生源となるものはないか、要は洗浄残しがないかとくまなくチェックをしましたが発見できませんでした、ですが確実ににおいがあることは容易に察知できました。もしかしたら封水切れが原因ではないかとキッチンとユニットバスから排水管へ注水を開始した途端に濃い目の臭いが一気に沸き立ったのです。やはり封水切れが原因と考えたのですがどうも臭いの質が違う気がしたのでキッチン排水から内視鏡管内カメラを入れてチェックしたところ排水管のS字部分にハエの死骸、洗濯パン排水トラップを開けるとウジ虫の死骸を大量に発見したのです。
おそらく洗濯パン側の排水口にウジ虫が逃げ込みそのうちの何匹かは孵化し成虫になり、出口を求めてキッチン側の排水管トラップに阻まれて息絶えて溜まっていたと仮説を立てました、実際ウジ虫やハエは残せば臭い発生源になるのですから当然除去しなければなりません。その後排水管を高圧洗浄した結果臭い戻りはなくなったので、仮説であったものが確証に変わったのです。
この出来事以降、見えないところに対していかに想像力を働かせて観察するかという習慣が付き、消臭のための洗浄技術が格段に上がったのは言うまでもありません。
気になる特殊清掃費用がすぐにわかります!
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孤独死の特殊清掃現場での排水管洗浄の重要性
上記の臭い戻りの失敗からまごのてでは排水管洗浄は消臭に有効であり、なおかつ重要な作業であると位置づけるようになりました。たとえばお風呂場やトイレなどの水場で死亡した場合排水管内に腐敗体液の流れ込みが起きてる可能性があります、腐敗体液で排水管を詰まらせるようなことはありませんが管内に付着してにおいを発しその臭いが他の部屋に流れ込むことは充分考えれますので、死亡場所によっては排水管高圧洗浄が必要になりますし、ウジ虫やハエが逃げ込んでるかも知れない、または故人がなくなる直前に吐血等を起こしてるかも知れないなど、見えない場所だからこそ細心の注意を払って観察する必要があります。
東京都内お風呂場孤独死の排水管高圧洗浄
足立区のアパートの浴室で孤独死が起き死後発見まで3ヵ月という長期間というものがありました。亡くなっていたのは浴槽内で私たちが特殊清掃のため入室した際にはすでに浴槽の水はありませんでした。警察がご遺体搬出の際に栓を抜いたか自然に少しずつ流れたか蒸発したかですが、浴槽で死亡となれば確実に排水管洗浄は必要です。
すでに隣室のお風呂場から微かに臭いが沸き上がってきてるというお話もあったことから、廊下の点検桝からその部屋と並びの他の三室の室内側へ向かって洗浄、外の排水桝から汚水の通り道を洗浄、最終桝から公共下水入口まで高圧洗浄を行いました。
排水管内は目で見ることはできませんが、消臭や害虫侵入防止のためにもぜひ行うべき作業です。まごのては高圧洗浄機をセットした専用車も保有しており、排水管の詰まり解消はもちろん排水管清掃のための設備も整っている特殊清掃業者です。
トイレ内孤独死で排水管高圧洗浄
トイレ内で孤独死の特殊清掃の際にも高圧洗浄を行います。千葉県内のアパートで孤独死がありトイレに座ったまま死亡というものがありました。便器は腐敗体液に覆われており便器は取り外して廃棄は当然ですが、おそらく溶け出た体液が汚水管へ流出してる可能性を考慮し内側から排水管へ向けてと外の桝から室内側そして最終までのひと通り水が流れるルートすべてを高圧洗浄しました。
臭いを消すためならなんでもやってみる!
特殊清掃業者の心構えとして絶対に忘れてはいけないことがあります。それは「絶対に臭いを消す」「必ず汚れを取りきる」という強い信念です、心のどこかで臭いが消さないかもしれないとかそもそも完全消臭は無理と思う気持ちがあれば絶対に成し遂げることはできません。
まごのても初期の頃は失敗を多く経験しました、消臭のことだけではなく設備を破損させたこともありますし、使用薬剤を間違えて作業者が負傷したこともあります。失敗経験ひとつひとつが先生役となって一定水準の技術を得ることができたのです、特殊清掃は臭いを消すためならなんでも試す!という心意気が絶対に必要なのです。
孤独死の消臭はもしかしたら?という思い付きレベルのことから新しい発見があったりします、まごのてでも昨年入社4か月の作業者がある仮説を立て検証し開発できた薬剤もありますので、小さな感性を大切にしながら挑みましょう。
孤独死部屋の完全消臭のための排水管洗浄の方法
排水管内は従来からあった油汚れなどがあり、そこにさらにご遺体痕由来の汚れが混じり合います。ご遺体痕も油分を含むためサラサラではなく粘土状というか若干の粘り気があることは皆さんご存じだと思いますが、そのご遺体痕が従来ある汚れと絡みあうのですから洗浄するとなればそう簡単ではないことは想像が付くと思います。
少なくとも市販のパイプ洗浄剤や業務用のピーピースルーを流したとしても汚れは溶けはしますが剥がしきるものではありません。排水管洗浄で大事なことはしっかり汚れを剥がして大量の水で洗い流すことです。汚れたお皿やコップを洗う時には洗剤を使って汚れを溶かし更にスポンジを使います、普通のお風呂掃除でも洗剤で汚れを溶かしてブラシやスポンジで洗い流します。排水管洗浄も同じようにブラシやスポンジで擦るという行動が本来必要なのですが、パイプ洗浄剤を流し込むだけだと汚れが溶けはするものの洗浄という観点で見れば不十分なのです。ですから汚れを溶かす→汚れを剥がす→洗い流すという具合に進めないと洗浄したことにはなりません。
汚れを剥がして洗い流すには高圧洗浄
パイプ内の汚れを剥がして洗い流すとなれば高圧洗浄しか方法はありません、ですが洗管で使う高圧洗浄機は高額ですししかも大きく重たいですので特殊清掃のために調達するには大変ですし現実的ではありません。そこで家庭用でもそれなりにパワーがあるケルヒャーのポータブル高圧洗浄機を使用することをオススメします、ただケルヒャーにも排水管洗浄ホースが別売りでありますがあまりフレキシブルではないので少し改造します。
ケルヒャーの吐水口に1/8カプラーに変換しステンレスの洗管ホースを連結できるようにするのです、専門の高圧洗浄機に比べれば1/10程度の出力しかありませんが洗浄目的であれば充分です(詰まり抜きや尿石破砕は難しい)これであれば取り回しも楽ですし初期費用もそうかかりません。ケルヒャー高圧洗浄機3万円、カプラー1万円、洗管ホースとノズルで4万円で合計8万円程度で揃えることができます。ケルヒャーはホームセンターで買えますし、洗管ホースやカプラー関係は高圧洗浄のプロショップトータルメンテの通販で購入可能です。
まごのてではセイワのエンジン式高圧洗浄機と200リットル水タンク、そして高温水噴射も出来るようにボイラーをセットした専用車両を使用し排水管洗浄を行っています。
室内から行う排水管高圧洗浄の範囲
特殊清掃で排水管高圧洗浄を行う場合は室内のすべての排水口から洗うのがセオリーです、ただしトイレは内側から洗管ホースを入れてはいけません、破損の原因になります、トイレだけは基本的に外からアタックするか便器を外して洗浄します。キッチンや洗面所はS字パイプであることが多いので、パイプを分解してS字の先から洗管ホースを入れていきましょう。
入口より少し先にホースをセットし片手で雑巾で口を押えてバルブを少しずつ開けていきます、すぐに勢いよく水が噴射されホースが奥へ引っ張られていきます。詰まり解消が目的なら詰まりの場所まで一気にホースを進めていいのですが洗浄が目的の場合はゆっくり進めます、イメージは1秒1cmぐらいの感覚です。どんどん進めてだいたい縦管の入口ぐらいまで洗浄すればいいと思います。戻すときにも洗いながら引っ張っぱるイメージですが進めるときより抵抗を感じると思いますがゆっくり洗浄しながら戻ってきましょう。
本来であれば管内カメラで汚れが落ちたかチェックすべきですが管内カメラも高額ですので何回か繰り返して可能であれば外の排水桝から流れ出る水を見て汚れが混じっていないかチェックして完了です。
見えない場所にまで気を配る特殊清掃業者
まごのてにはあらゆる消臭のためのノウハウが存在します。失敗から得た技術や従来から存在する技術を応用したもの、おそらくまごのてでしか採用していない手法など数えきれないほどの技術が存在しています。これは今まで真摯に特殊清掃に向き合い細かな部分にまで気を配ってきたからこそできるものと自負しています。
これからもまごのては更に技術を上げお客様のお困りごとや不安を解消できる存在でありたいと願っています。
完全ににおいが消える特殊清掃業者
株式会社まごのての特殊清掃はにおいを完全に消すことをゴールと設定しています、他社でにおいが消えなかったお客様や絶対に確実ににおいを消したいと考えてるお客様は迷わず私たちにご相談ください。
もしにおいが消えなければ当然費用はいただきません、これはプロとして当然のことで目標とする着地点に到達してこそ完了という基本的な考えに基づいていますので、孤独死があった部屋の消臭や原状回復でお困りのお客様はお気軽にご相談ください。