孤独死の消臭|消臭の認識間違い。オゾン万能神話を信じて失敗
2023/04/27
このオゾンを間違った認識で使ってる人が相当数いて、恥ずかしいことに特殊清掃業や消臭を看板に掲げながらもオゾンさえかければどんなにおいでも消えると思ってる人がかなりいます、コロナ渦であった2020年あたりからオゾンだけかけてほしい、家庭用の低濃度オゾンを1週間かけたけどにおいが消えない、ひどいのになるとオゾン発生器を貸してほしいという人まで現れる始末です。
このオゾン万能神話ともいうべき幻想に惑わされ消臭や原状回復に失敗した事例をお話ししたいと思います。
☆本記事は株式会社まごのて佐々木久史が実際の現場体験に基づき執筆しました。
☆孤独死現場完全消臭までの正しい手順はこれだけ

オゾン万能神話が広がってます
2016年頃から孤独死が起きた部屋の特殊清掃を大家さん自らが手掛けるという事態が多発しました、未確認ですがどこかの不動産コラムかメガ大家ブログで孤独死が起きても自ら事後処理をやれば業者に依頼すれば100万円近くかかるものを限りなくゼロにできるという情報が出たようです。
いわゆるサラリーマン大家さんがお金を掛けずリフォームや掃除をして外注費を削減し利回りを高めるという手法が流行っていた時期でもありましたので、たちまちやってみようと飛びついたのだと思いますが所詮は素人の付け焼刃ですから上手くいくわけがなく私たちにヘルプコールが増加したのでした。
Amazonオゾンで消臭を断念した大家さん
所有する物件で孤独死があり自分で特殊清掃をしオゾンを使ったがにおいが消えないというよくある相談でした、会社から近い地域だったので見に行くとすでに内装が半解体され脚立を置いて高い場所にオゾン発生器が設置されていました。
見た目だけは私たちが特殊清掃を行った場合の途上のような状態です、ですがこの状態であるにもかかわらず臭い濃度は高く何もしていない時とあまり変わらないように思えましたが大家さんいわくこれでもマシになってきたということでした。
亡くなっていたのは部屋の真ん中ということで、この大家さんは部屋のフローリングを剥がし壁紙を剥がしオゾンを掛けたということでした、時間もここまでで2週間近くかかったらしいですが正直素人の割によく頑張ったとは思いますが根本的な失敗をしていました。
臭いの発生源が残ってる。
昨今の世の中のトレンドは部屋の消臭ではないかと思います、ドラッグストアに並ぶ消臭剤やCMの数を見ても関心の高さがうかがえます、ですが多くの消臭に対する認識はすべて間違ってると言っても過言ではありません。
今出回ってる消臭剤や消臭するという触れ込みの機械類は臭いが継続的に出る前提で作られてます、モグラ叩きのように出てきたら消す、を繰り返すことが基本ですから消臭剤や機械を使わなければたちまち臭いが立ち込めるのです。
つまり完全ににおいを出なくするのは脱臭という作業が必要でにおい発生源そのものを取り去る必要があります、これは特殊清掃に限らず消臭の基本原理です。(まごのての部屋の消臭専用ホームページ)
特殊清掃は特にこのにおいの発生源を取り除かなければ永遠に臭い続けるため遺体痕を完全検索して完全に除去することはこの作業の肝と言える部分で、ここが不完全であればどんなに高濃度のオゾンを使おうが絶対ににおいは消えないのです、この大家さんの場合はオゾン発生器が低スペックだったという以前の問題でした。
ちなみにこの大家さんが購入したオゾン発生器はAmazonで1万円程度のもので諸元表では私たちが使用するオゾン発生器と同じような数字が並んでますが所詮Amazonの偽物でほとんどオゾンは発生していないと思われます、実際1週間も稼働させていたというのにいわゆる独特のオゾン臭がまったくしなかったのが答えです。
オゾンはその性質上噴射された時点で50%程度の効力になるのですから高濃度でなおかつ風量が多くないとただの空気を回してるだけになってしまいます、当然そのようなオゾン発生器は高価で下は60万円ぐらいで私たちが使用してるものは100万円を軽く超えていくものです。
☆孤独死があった部屋においにまつわる話題四選
オゾンは万能と思っていた大家さん
同じく自己所有のマンションの一室で孤独死が起きた大家さんです、頑張って汚れた布団を処理し残置物も自分で処分し通販で買ったオゾン発生器を使ってみたけどにおいが一向に消えないと相談されました、そしてこの人は私たちが使ってる業務用のすごいオゾンを掛けにきてくれ、オゾンを回すだけでいいからと言うのです。
完全な消臭には事前の遺体痕検索と清掃が必要だと説明しても聞き入れることなく、「私はかなり勉強したから知っている、あなたたちは余分なことをしようとしてお金を取る気でいる!」と言い放ったので「わかりました仰せの通りにしますがどれぐらい稼働させますか?」と稼働時間などすべてを相手のいう通りにし3日間稼働(しかもインターバルなしのフル運転)とし費用は設置回収含め7万円としました。
オゾンを引き上げる際に「間違いなくにおいは戻りますのでその時はまたご相談ください」と言い置き切り上げましたが案の定1週間もしないうちに電話があり若干お怒りモード、「あんたのとこのオゾン壊れてるんじゃないか!」こうなることは予想していましたので現地で実物を見せてご説明したのです、了承を得て床板の一部を剥がし流れた体液を見せ、これがある限りにおいは永遠に取れません、と説明と同時に用意していた作業提案書と見積書を渡したのでした。
この大家さんは流れた遺体痕も目に見える汚れもオゾンがすべて破壊しにおいは消え軽い汚れなら消えると思っていたそうです、確かにオゾン利用の下水処理の映像を見ると漂白効果や物質そのものを別の物に変化させる作用もありますがより高濃度のオゾンを長時間晒せばその可能性もあるかもしれませんが現実的ではありません。
この大家さんのように消臭に関してはオゾン万能と考えてる人はかなり多いです、特殊清掃業者の中でもそう思ってる者がいるぐらいですから致し方ありませんが、オゾンは万能ではありません、私たちの認識としてはラスト10~20%をオゾンに頼るというイメージであくまでもメインは汚れの検索と完全除去なのです。
☆特殊清掃から原状回復完了までの流れ
OST法が使えるオゾン発生器
私たちが使用しているオゾン発生器はOST法(オゾンショックトリートメント)という方法が使えます。
これは簡単に言えば強い臭いや様々な臭気を、短時間で確実に脱臭消臭することができるもので、強力な脱臭力と処理力で一般社団法人日本除菌脱臭サービス協会の公式脱臭法として認定されています。
難しいことは割愛しますが、この方法はオゾン発生器から湧出するオゾン濃度もさることながら風量も世界中のオゾン発生器の中でも最大級のものでこの大風量でオゾンと臭気物質とを接触させることで効果を発揮します。
とは言うものの事前の下処理はやはり必要でオゾン単体で消臭が完了できるほど甘いものではありません。
本物の情報は絶対公表されません
大家さんはもとより一般個人の方でも特殊清掃を自分でやってみようとチャレンジする人は稀にいますが、私たちの見解で言えば絶対にやめたほうがいいです、まず成功しませんし一見においが取れたように見えてもある条件下ではにおいが戻る可能性のほうが高いです。
おそらく費用面のことでそのような行為に及ぶのだと思うのですが、上記2人の大家さんもインターネットでやり方を調べて見様見真似でやってみたと言うことでしたが、私の知る限り一般向けに特殊清掃の手順や具体的な手法を公表しているのは見たことがありません、あったとしても部分的であったり全くのガセだったりで正しい情報はないと思います、なぜなら普通のハウスクリーニングのように知りたいと思う人もいませんし、その情報を発信するメリットがありません、そしてそもそも正しい特殊清掃を行ってる者(業者)が少ないという現実ですので一般の方がチャレンジするにはちょっとハードルが高いと言わざるを得ません。
私たちの元にも時々特殊清掃関連の技術的なことや使用薬剤について教えてほしいという内容の電話やメールが来ることがありますが絶対に教えることはありません、長い年月と多額の費用がかかってる技術情報を簡単にネット上に書いたり人に教える人は皆無です。
そもそも特殊清掃に限らず情報はタダという考えの方がまだまだ多いようです、しょせんタダで手に入る情報というのはその程度ですし信ぴょう性すら怪しいのです。
問題解決が早い特殊清掃業者をお探しなら
株式会社まごのては東京都内はもちろん神奈川、千葉、茨城、埼玉、(山梨、群馬、栃木の一部地域)で特殊清掃を行う会社です。
孤独死などが起こりにおいがあり周囲に漏れていたりご遺族すら室内に入れないという状況でしたらまずは弊社の初期消臭(特殊清掃一次処理)をご利用ください。
あくまでも応急処置にはなりますが、周囲への対策とご遺族がストレスなく入室できる環境にいたします、孤独死のにおいでお困りならまずは株式会社まごのてにご相談ください。