実はそんなに高額ではない特殊清掃料金
2023/06/10
周りに利用した人も少ないから情報も少ないですし、インターネット上の情報も「~」の表記ばかりだし、どのラインを超えると高くていくら以下なら安いのか、まったく雲を掴むようなところからのスタートではと思います。
その気になる特殊清掃の費用についてどこよりもわかりやすく解説しますが、その前に再度認識しておいていただきたいのですが、特殊清掃とは孤独死などが起き部屋を元通りにする一連の作業を原状回復と呼びますが、特殊清掃はその一部分であるということを正しくご理解ください。
原状回復にかかるすべての作業を特殊清掃と言ったり特殊清掃費用のすべてだと言うから特殊清掃料金は不透明だ、高額だという方向になってしまいます。
この記事では比較がしやすいと考える一般のハウスクリーニングを例にとり料金面の違いとその理由を解説していきます。
☆孤独死発生から特殊清掃そして完了引渡しまでにかかる費用
☆本記事は株式会社まごのて代表取締役佐々木久史(宅地建物取引士)が監修執筆します。
私たち株式会社まごのては特殊清掃やゴミ屋敷のお片付けだけを専門に取扱う清掃業者で年間施工数は1000件を超えるパイオニア的存在です、送客を目的とした信憑性もしくは再現性の薄い情報ではなく事実と経験に基づいた情報をお伝えします。
特殊清掃の金額はハウスクリーニングの25倍!
清掃という大きなカテゴリで考えた場合比較されるのが一般のハウスクリーニングです、不慣れな大家さんや管理会社が孤独死が起きた時にまず普段お付き合いのあるハウスクリーニング業者に相談したという例が一定数あることから近いと考えるのかもしれませんが、特殊清掃と一般のハウスクリーニングではよく似たイメージかもしれませんがまったく別物と考えたほうが良いでしょう。
ではどの程度違うのかですが一般のハウスクリーニングとの価格の違いを見てみます、ダスキンのハウスクリーニング料金をホームページで見るとトイレで1万円、お風呂で2万円程度となっていますが例えばトイレでの孤独死の特殊清掃ですと5万円~25万円、同じくお風呂だと5万円~30万円程度かかります。
つまり普通のハウスクリーニングと比較した場合2倍から25倍の価格差があるということです、ですからハウスクリーニングより若干高い程度だろうと考えてる人にとっては驚きの高価格となってしまいます。
次の章ではいったい何がそんなに高額な費用になってしまうのかをお伝えします。
ハウスクリーニングの160倍の時間がかかる
特殊清掃の目的は汚れがなくなり完全ににおいが消えることです。
孤独死やその他のことで部屋が相当汚れにおいがある状態から何事もなかったようなレベルまでもっていくのが特殊清掃業者の役割です。
では先ほどのトイレの特殊清掃を例に見ていきましょう。
普通のハウスクリーニングの場合完了までにかかる所要時間は1時間から、どんなにかかっても90分程度です、特殊清掃の場合ですと3時間~7日という時間がかかります。
トイレで亡くなったが発見まで数時間で汚れもにおいも限定的と言った場合でも1~3時間程度、死後相当経過し腐乱していた場合は完全完了まで7日程度かかることも珍しくありません。
先ほど価格差は25倍程度あるとお伝えしましたが所要時間は25倍程度ではなく160倍程度かかる場合もあるということです、もっともそれだけの長時間ずっと付き切りというわけではありませんが最終目的である完全消臭にたどり着くにはそれなりの時間が必要でそのような部分も当然料金に反映されています。
特殊清掃の原価、ハウスクリーニングとの比較
上記でハウスクリーニングとの価格差や作業時間の違いをお伝えしましたが次は原価について考えてみます。
ハウスクリーニングも特殊清掃もどちらも労働集約産業ですから人が動かなければ始まりません、ですので原価の大多数は人件費となりますがこの部分はハウスクリーニングも特殊清掃も大きな差にはならないようなイメージですがTwitterなどで空室清掃の応援要請の単価を見てると2万円前後/日(東京周辺)が多いのを見ると特殊清掃の人件費のほうが少し高めです。
絶対に行いませんがもし特殊清掃員を他社応援で派遣してほしいと言われた場合1日あたり最低5万円という料金提示を行います。
特殊清掃作業員はハウスクリーニングほど容易に集まりません、求人広告を出したからと言って何名も応募があるわけでもありませんし、応募があったとしてもそこから採用そして3ヵ月以上定着する人は30%あるかないかです。
そして技術を覚えるまでの期間も相当かかります、まず四季によって手法や考え方そのものが違うので最低1年経験しないとひと通りの経験ができません、したがって一人前になるまでに1年半から2年近く要することになり、採用原価や教育費まで加味すると一般清掃の10倍はかかります。
給与体系もこれに準じていて入社から1年~2年は300万円台前後半、3年目以降に400万~500万円と20代前半でもそれなりの所得になっていきます。
次に薬剤や機材ですがハウスクリーニングで使う業務用洗剤も特殊清掃では一部使いますがなによりも私たちは除菌や消臭のための薬剤や機材を多用します、この関係が意外と高額です。
使用薬剤については各社さまざまですので一概に言えませんが私たちが夏の繁忙期に使用する薬剤の仕入れ費用はハウスクリーニング薬剤の10倍はかかります、また脱臭のために不可欠な肝となるオゾン発生器は1台100万円を超え軽自動車ぐらいの価格ですし周辺のにおいセンサーなども1機30万円となにを取ってもとにかく高額です。
つまり特殊清掃は人件費はもちろん使用薬剤や機材も高額ですし所要時間も掛かるとなれば当然料金(売価)に反映されるということになります。
つまり原価もハウスクリーニングと比較した場合10倍程度の差があります。
これでも特殊清掃は高額だと思いますか?
わかりやすく一般のハウスクリーニングと特殊清掃の原価や時間の掛け方の差をお伝えしましたが、これはあくまでも料金決定の要素にすぎませんがこれでも高額だと思いますか?
原価から考えた場合本来であればもっと高額な値付けになってもいいのですが、そこは市場価格のバランスなどを考慮して最終的な料金決定を行います。
ですので人も機材も大切に扱い長く丁寧に使用することで適正な料金を維持しながらなおかつ高品質な清掃や消臭を行うことが私たちに求められています。
今回の記事は特殊清掃業者を探してるお客様や実際に私たちに発注いただいたお客様から、どうしてこんなに高額なんだ!根拠を示せ、足元を見てるのではないか、と言った声も少なからずあることから、わかりやすく比較をしやすいハウスクリーニングと比べた例を示しました。
高い安いは人それぞれ感覚による部分もありますが、私たちはこのように常に根拠のある料金決定プロセスを明示し、すべての面でメリットを体感していただけるよう日々業務を行っています。
☆特殊清掃を省くことは原状回復の失敗を意味します
特殊清掃に安さを求めるか完全さを求めるか
よくある原状回復の失敗例として安さを求めるあまり目標とするゴールにたどり着けないということがあります、そもそもの着地点が各社バラバラという根本的な問題もあるのですが、上記のような価格を聞いて極力安い業者、できるだけ安く上げれる方法を模索した結果においが取れないなど原状回復の失敗という結末になってしまいます。
もしも孤独死などが起きた場合は安さを求める行動はけっして良い結果を生まない可能性が高く、同じ求めるなら完全さ完璧さを求めるほうが良い結果を生むと考えます。
※一番最悪は高くて仕上がりが悪いやらずボッタクリですがそれは他のコラムでお知らせします。
特殊清掃業者選びをする際に着地点はどこか?どこまでやってくれてもし達成できなければどうするのか?これを聞いてキチンと答えられるかどうかで判断すれば大丈夫です。
完全な技術を持つ特殊清掃業者
株式会社まごのては東京都内はもちろん神奈川、千葉、茨城、埼玉、(山梨、群馬、栃木の一部地域)で特殊清掃を行う会社です。
私たちの特殊清掃における着地点は完全に汚れがなくなり臭いがなくなり部屋として機能することです、賃貸であればすぐに貸し出せる、一般住居であればその日から住めるという形を目標とする方針です。
もしにおいが取れなければ完全返金保証を付けるという自信がなければできないサービス展開を行っています、孤独死など突発的な予期せぬ事態が起こっても慌てずまずは弊社にご相談ください。