遺品整理で生まれるドラマ|遺品整理はゴミ捨てではない

2023/04/23

遺品整理という行動は言葉そのものはみなさん認識されてますが正しい認識を持ってる方は意外にも少ないのではないでしょうか。
これは一般のお客様や私たち業者にも言えることですが本来の意味での遺品整理を理解し実施してる方は極めて少ないと考えます。

☆本記事は株式会社まごのて佐々木久史が実際の現場体験に基づき執筆しました。

まごのての遺品整理のご案内
 

 

中途半端な思考で遺品整理はできない

実は私たち株式会社まごのては業務内容としての遺品整理を大々的に行っていませんでした、世の中には「遺品整理」を専門として行いその付帯業務として特殊清掃やゴミ屋敷片付けを行うというパターンがあります。

私たちは特殊清掃とゴミ屋敷片付けを主軸としてその付帯業務として「遺品整理」を行っているというのが現状であくまでも一連の流れの中で手掛けるという内容です。

なぜこのようなことになっているのかですが、私たちの事業ポリシーとしてどの内容の仕事も「極める」すなわちプロフェッショナルである必要があるのです。
遺品整理は普通の片付けや清掃とは全く違うベクトルで行うものというこだわりがあるため会社としてはもちろんスタッフの意識が高まるまで前面に出してこなかったのです。

遺品整理の本来の意味とは。
『遺品整理とは、亡くなった方の遺品を整理することを指します。具体的には、故人が所有していた物品を整理・分別し、必要に応じて処分する作業を行います。』
これはあくまでも辞書としての遺品整理ですが故人が持っていたものを整理、分別し必要に応じて処分とあります、この基本的な考え方に沿って今の遺品整理に対する業者やお客様の考え方との相違をピックアップしてみます。

■処分が先行する傾向にある。
■整理、分別の考え方はさまざま。

大きくはこの2つではないでしょうか。
ですが現在の遺品整理に対する認識は処分ありきであることが多く本来の整理、分別が置き去りになってるような気がするのです。

昨今の住宅事情などを鑑みますと都市部では賃貸住まいも多く、その部屋を使っていた人が亡くなればまず部屋の明け渡しという課題が第一優先になるので部屋を空にするという目的になるためどうしても処分が先行してしまうということになります。

遺品整理業務とは文字通り故人が使っていた物を整理するのですから単に部屋を空にするためだけに行うものではないという大前提がないといけないのです。

昨今遺品整理業界を取り巻く環境はこのような基本的な認識も持たず薄っぺらな作業を提供するだけの遺品整理業者ばかりです、実際インターネットを使って遺品整理業者を探してみるとよくわかります、不用品回収をメインに掲げる業者が遺品整理と堂々と掲げています、不用品回収程度の知識でできると考えてる業者、不用品回収程度の物と考えるお客様、このような構図が趨勢を占めているのが現状なので確固としたものができるまで私たちは長らく遺品整理に本格参入しなかったのです。

遺品整理と不用品回収の違いと費用の差
 

ご遺族に寄り添う。は間違いです

ある遺品整理現場での出来事を書いてみます、現場は都内の古い戸建てでした、かつての実家だという依頼者はもうそれなりの年齢の様子の良い方でした。

古いなりに手入れは行き届いていたけど高齢者にありがちなガラクタを溜めてる部屋(倉庫状態)もあり全体の量は多めです、依頼者の娘さんもすでに貴重品類はあったので何も出ないと思いますとのことでした。

何もないと言われると闘志が沸くのが私たちのスタッフです、直近まで主な生活の場と思われたリビングや寝室は丁寧にそれこそ本の間まで検分しましたが本当に何も出ませんでした。

日々の生活習慣だと思うのですが1円玉1枚出ないこともありますし逆に小銭どころか旧券の1万円札が束で出るなんてこともあります、何故こんなとこにと思うような場所からダイヤの指輪や金塊が出たこともあります。

倉庫状態の部屋の押入れからそれは出ました。
古くてホコリを被ったミカン箱12個、その上には○○子△男とマジックで太書きされていました、依頼者を呼びその箱を開けてもらいました。

中には古い絵日記や作文、工作で作った何かなどがギッシリ詰まっていて、それを見た途端「お母さん・・・」と声を詰まらせ時間の経過とともにそれは嗚咽へと変わりました。

最後に「これが見つかっただけでも頼んだ甲斐がありました」の言葉が印象的な現場でした、遺品整理現場は時として修羅場になることが多い中珍しく清々しい思いをしました。

遺品整理はお金や貴重品を見つけることも大事な仕事ですがなにより故人の生きてきた軌跡をなぞり故人が望むことを故人に成り代わってご遺族にお届けする役目です。
遺品整理を行う業者のホームページには『ご遺族に寄り添い』というフレーズを安直に書いてますが寄り添うべきはご遺族ではなく故人であると経験の中で感じたものです。


 

疎遠だった母の遺品整理現場でのこと

この方のご依頼は当初遺品整理ではなく不用品回収でした、母が亡くなったらしいので団地の部屋を空にしてもらいたいと言うもので、言葉の端々から仕方なくというのが感じられましたし、実際にももう何年も顔を合わせていないということでした。

作業前打合せの時にも貴重品や探し物の有無を聞いても「全部ゴミ!」という状態で何か(金銭等)が出ることを期待する素振りもありませんでした。
依頼者の希望は部屋を空にするだけの不用品回収、でも目の前の作業は遺品整理、こんな微妙な空気間の中で作業が開始され淡々と進んでいきました。

当然と言うか当たり前のように依頼者である娘さんは終わる頃呼んでくださいと現場を離れたのです。

ゴミ屋敷でもなく特に物が多いというわけでもないので作業自体はサクサク進みあと一部屋となりました、その部屋の押入にそれはありました、手帳より少し大きめのノート十数冊と封筒に入ったお金が入ったカバン。
封筒の中は数千円程度で多くても1万円札1枚、そして何か名前が書いてあります、ノートは日記のようにぎっしりと何かを書き綴ってあります。

日記の中に登場する名前と封筒の名前いくつかが一致する、すべてに目を通す時間はありませんでしたがどうやら依頼者である娘さんは10代の終わり頃家を飛び出した、お母さんは突き放したもののいつも気にかけ娘に手紙を書くがごとくノートに思いを書いていたようでした、風の噂で結婚しお母さんにとって孫ができたことを知ったようで来年は小学校だね、今日は誕生日だねという内容もありました、封筒はその孫や娘に渡そうと用意したお小遣いではなかったのか?

荷物の搬出が終わり娘さんを呼び空になったことを確認してもらい部屋の真ん中に置いた押入の中の物を見てもらいました、最初少し身構える素振りを見せながらも1冊のノートを手に取りパラパラとめくり読み流してふうでしたが途中からだんだん目つきが変わり完全に腰を落ち着け周りに私たちがいることすらわからないというぐらい集中し始めました。

約1時間が経とうという頃に娘さんはバッグ2つを指さし「追加費用が掛かってもいいので家まで運んでもらえませんか」と言ったのです。

言われるまま家へ荷物を運びその日はそれで終わったのですが後日その娘さんとご主人がわざわざ来社されあの日のお礼を言ってくれたのです。

若い頃にほんの些細なことから家を飛び出しそれきりあの団地には帰っていなかった、当然母とも会っていないし私自身はむしろ憎んでた、きっと母も同じ思いだと思って過ごしてきたそうです。

あの発見したノートを全部読んだとき氷山が溶けて流れるがごとく心の中が清々しくなり母に対する感謝の念が沸き上がってきたと言います、本当に言葉通り全部捨てないでくれてありがとうございました。

そのような言葉をいただき帰っていきましたが、もし私たちがゴミ屋レベルの作業しかできないならあのカバンのお金はともかくノートは捨ててしまっていたことでしょうし、それに対して何かを感じることもなかったのではと思います。

遺品整理はゴミ捨てじゃない故人と遺族の架け橋にならないといけないと思いを強めたきっかけになりました。


 

遺品整理業者を選ぶポイント

インターネット上でも、たまに投函されるチラシの不用品回収業者でも、どこも必ず遺品整理をメニューに掲げてます、上記でも書きましたが不用品回収業者が遺品整理ができないわけではありませんし、便利屋が遺品整理スキルが低いとも思いませんが、やはり専門業者に比べればその差は歴然としています。

やはり遺品整理だけは、一種独特のものではと考えるのです。
これは、遺品整理業者を選ぶお客様側の意識でもあるのですが、やはり単純な不用品回収と遺品整理とでは根本的に違うものです。

家(部屋)の中にある物の持ち主はもういないのです、遺族もどこに何があるかわからないのです、ひとつ一つを手に取って思い出に浸りたいシーンもあるでしょう、そのような機知を察知できることが、何より求められる遺品整理技術ではと考えるのです。

あるのもすべてがゴミに見える不用品回収業者や、数ある作業メニューの中で片手間でやる便利屋が掲げる遺品整理は別物と言えるのです。(そもそも遺品整理という言葉を使うことがおかしい)

もちろんお客様のニーズ次第ですが、そのあたりを重要視するのであれば真の遺品整理業者をチョイスするのが無難ではと考えます、そのような視点から遺品整理業者を探してみると、意外と少ないことがわかります。

ゴミ屋敷や特殊清掃業界と同じく悪徳業者や意識の低い業者が大量に存在する業界ですから自分自身のニーズと合致するのかよく考えて業者探しを行わないと後悔しか残らなくなってしまいます。

オススメの遺品整理業者は本当にオススメか?

上記コラムに遺品整理業者探しの参考になる記事がありますので是非ご一読ください。

まごのての遺品整理ホームページはこちらです。
 

遺品整理作業をご依頼いただいたお客様の声

先日は父の部屋の遺品整理でたいへんお世話になりました。

父は長い間、福祉のサービスを受けながら一人暮らしをしていました。サービスの契約などで父の家に行くことはありましたが、それほど深くかかわることはありませんでした。子供のころからの元気な父のイメージが強く、お世話に伺うということに違和感を感じていたからです。

自宅で転倒したということを介護の人から連絡があり入院となりました。そのまま病院で亡くなってしまうまで、今までの父ではなく本当に小さく感じました。その父の姿をみて、もう少し父にかかわっておいたほうが良かったと後悔したのを覚えています。そのため父が亡くなったときには、きちんと遺品整理をしようと思ったのです。

遺品整理業者のなかには悪徳業者がいるというのも知っていました。私の友人は後から別料金を請求されたり、あるはずの遺品がなくなったりということがあったそうです。そのため、本当に信頼のおける業者に依頼しようと思いました。

結果的にまごのて様は本当に私の想いまで汲んでいただけたので満足しています。トラブルになるようなことはもちろんなく、本当に丁寧に作業をしていただけました。

業者が入ることに抵抗を感じていた私でしたが、作業を終えるころには絶大なる信頼を寄せていました。気遣いの言葉もみられ、本当に気持ちよく整理することができました。父が大事にしていた時計もみつかり、私がいま大事に保管しています。

忘れられない思い出となりました。お世話になりました。 


 

業者依頼することにためらいがあったお客様

まごのて様、先日の母の遺品整理、とても助かりました。本当に感謝しております。

母は先日86歳で亡くなるまで、本当に元気に暮らしていました。父は早くに亡くなりましたが、母一人で私たち子どもを育ててくれました。とても私たちを大事にしてくれ、気持ちを尊重してくれる母でした。一人暮らしで大変だろうと気にかけては「大丈夫だから」と気遣ってくれていました。

亡くなる半年ほど前から入院生活でしたが、私たちがお見舞いに伺うと、気丈に振舞っていました。私たちに心配をかけたくなかったのでしょう。そんな母でしたから、亡くなったときにはとてもショックで、遺品整理を自分たちで行うことができませんでした。

そんな気持ちに寄り添っていただけたのが、まごのて様です。私たちが幼稚園や小学校で作った作品がとてもきれいに保管されているのを知り、母の思いに触れることができ涙が止まりませんでした。私たち以外では、ゴミのようなものだと思いますが、私たちには母との思い出が詰まった大切なもの。

業者様に整理をお任せするのがいいのかと葛藤はありましたが、最後には本当に依頼させていただいてよかったと思っています。また「まごのて様でよかった」と思いました。素晴らしい仕事をされている業者様であると感じました。本当にありがとうございました。
 

孤独死で母を亡くしたお客様

先日は大変お忙しい中、自宅の掃除や整理をしていただき本当にありがとうございました。こちらとしてはとてもお願いしにくい内容でしたが、快く引き受けてくださって本当に助かりました。

父が早く亡くなってしまったので母は長く一人暮らしをしていましたが、元気に過ごしている様子でした。しかし60歳を超えたあたりから、徐々に生活意欲がなくなってきて、すぐに「死にたい」といっていました。その都度、娘の私は励ましていたのですが、何せ遠方に住んでいることからすぐに対応できずにいました。

もう少し早く本人のもとへ訪れるべきでした。体は元気だからと過信していたと思います。かなり精神的に追い詰められていたのでしょう。それに早く気づいてやるべきでした。

新聞受けに何日もの新聞が取られずにいたのを近所の方が不審に思い、家主さんと警察の方が自宅内で母を発見してくださいました。その時にはすでに母は息を引き取っている状態で、もう20日ほど経過していたようです。

警察から連絡があったときには早く行っておくべきだったと本当に後悔しました。葬儀のあと自宅を早く何とかしなければと思っていましたが自分で整理する気になれず、まごのて様にお願いすることにしました。

清掃では消毒や消臭などをしてくださったおかげで、きれいな部屋に戻りました。遺品整理は私も一緒にさせていただきましたが、私の子供のころに幼稚園や小学校で作った作品が大事に保管してあり、母の思いに触れることができ本当に良かったです。やっとこれで私も前を向いて歩いていこうという気持ちになれました。まごのて様のおかげだと思っています。


 

特殊清掃後の遺品整理

先日は亡くなった母が住んでいた自宅の清掃を行っていただきありがとうございました。また大変な中で、遺品整理まで私たちに付き添っていただき、本当に感謝しています。

本当ならばさっさと作業して終わらせたいと思われるでしょうけど、あのように私たちに寄り添いながら作業されている姿をみて、なんと尊い仕事なのだろうと感動いたしました。

本当ならば、母なのですから私たち娘が掃除や整理を行わねばならないのは理解しています。ただ生前の母と私たちはそれほどいい関係を築いてきたものではなく、むしろいがみ合ってきたのです。

しかしやはり私たちは母の娘ですから、何かあったときには、という思いで近くに住んで様子を伺うようにしていたのです。自宅で亡くなっているとヘルパーさんから連絡があったときには、もう少し娘としてきちんとしておくべきだったと反省しました。

すでに母は息を引き取ってしまいましたが、せめて自宅はきれいにして家主さんに返さないと、という思いが母への少しでも償いの気持ちだと思っています。家主さんには常に感謝している母でしたから。

まごのてさんと一緒に遺品整理をしていくと、私たちが写っている古い写真が整理されているものを見つけました。とても大事に保管されており、何度も見直している様子がうかがえるものでした。

それをみて、母の私たちへの本当の想いを知ることができたようで、涙がとまりませんでした。今では私たちの宝物となっており、素直に母に感謝できるようになりました。このような気持ちになれたことは、まごのてさんのおかげです。
 

どんな状態でも完全な遺品整理を行います

私たちは特殊清掃とゴミ屋敷のお片付けを専門に行う会社です、どんな状態の部屋であっても完全な遺品整理を行います。
今までも他社であればゴミと一緒に処分されるはずの物をピックアップしたり、とんでもない場所から出てくる現金を発掘したこともあります。

部屋がたとえどんな状態であっても故人が生きてきた軌跡は必ずあり、物に思いが染みついてるはずです。
それらを丁寧になぞり心のこもった遺品整理を行うことをお約束します。
 


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