孤独死が起きた部屋|においにまつわる話題四選

2023/04/22

特殊清掃関連で一番の関心事は何をおいても『におい』でしょう、孤独死があった部屋はどんなにおいなのか知りたいということをよく聞きます。
私の知り合いや来社された方もまずすべての人が聞くと言っても過言ではありません、どんなにおいかと聞かれても例えるものがありません、魚が腐った臭いだとか豚肉を夏の炎天下で3日置いた臭いと表現する記事もありますがどれも微妙に違います、端的に表現するとしたら人が絶対に受け入れることができないにおい、鼻から入った時点で脳が拒絶反応を起こすものこのような表現になります。

このように皆さんが一番興味のある特殊清掃現場のにおいについてのお話を4つお伝えしようと思います。

☆本記事は株式会社まごのて佐々木久史が実際の現場体験に基づき執筆しました

においにまつわオハナシ
 

完璧消臭なのに臭いが消えてない!?

脳にインプットされた臭いは消えない!?

都内の単身用1Kマンションで孤独死が発生し近所からにおいの苦情が来てるからと連絡が入ったのは真夏の夕方近くでした。

夕方の一報で季節的にはまだ明るいがスタッフの退社時間まで間もなくというタイミングでした、特殊清掃は基本的には周りに人がいない時間がのぞましい、理由は簡単で人の目があるとひじょうにやりにくい、やることそのものに変わりはないけど好奇の目で見る人、なんだかんだと構ってくる人、臭いや虫のことで怒りがピークに達しており感情のぶつけどころがないから我々に食ってかかる人、この手の作業での夕方や夜間開始はやりにくい。

かといって近隣が困ってると懇願されればやらないわけにもいかず帰ってきたばかりのチームを現地に飛ばしたのでした、伝えていた見込み予定より40分も遅れて到着したにもかかわらず管理会社の担当者とその陰に隠れるようにして立つ遺族と思われる女性は怒ることもなく出迎えてくれた。

挨拶もそこそこにエレベーターに乗り廊下を歩きながら担当者は「周りがうるさくて」と小さな声で言いました、玄関や窓、通気口には養生テープで目張りがしてあり昨日この担当者が貼ったということでした。

<得ることができた状況>

  • 孤独死したのはまだ50代の男性
  • 死因は今のとこ不明だけど事件性はなし
  • 死後30日と聞かされてる
  • 発覚したのは3日前
  • 女性は故人の妹

発覚から3日も経ってしかもこの時間に特殊清掃一次処理要請とはいったい何をしようとしてたのだろう?

特殊清掃一次処理のご説明

部屋は死後30日とあってそれなりの異臭濃度、ただ汚染痕の大半はベッド上に残留、腐敗体液は床にも垂れてるけどラグが敷いてあり限定的に思われた、部屋も荒れていず家財も少なめ、あまりこのような部屋の状態はなく正直珍しい。

ベッドマットを梱包し周囲のにおいを含んでいそうなものを撤去し外部に通じていそうな部分をすべて塞ぎオゾンを翌日まで間隔運転させることにした。

時間が時間なんでとりあえずの一次処理だけにし本格的な作業は翌日に行うことにした、翌日の打合せをエントランスでしてる際に一人の男性が近づいてきてこういった「俺の部屋も消毒してくれよ!」

どうやら隣の部屋に住む人らしく真っ先に異変に気付き管理会社に通報したらしい、言葉は少し乱暴だけど高圧的ではなくお願いに近い、部屋を確認してみると濃度は低いけど確かに漂ってる、さすがにオゾンはできないけど除菌と消臭を行った。

翌日は遺族の妹さんと一緒に遺品整理を行いそして遺体痕の遺漏チェックを行った、床の汚染痕の範囲は少ないけど死後日数から見てもしかしたら床下への浸透があるかもしれないので了解を得てまずはフローリングを30cm四方でカットするも遺体痕の遺漏はないようであった。

壁紙を剥がすかどうかは判断が微妙でしたが昨日の異臭濃度を考えると剥がしたほうが良いと判断し全部剥がして再度オゾンを燻蒸して完了とした、1週間後の最終チェックでもセンサー数値が外気とほぼ一緒の数値であったことから消臭も完全終了と判断。

ところがである。

さらに数日たって管理会社から電話があり隣の人がまだ臭うと言ってるとの連絡が入った、もしかして遺体痕残しか?腐敗脂が走ってたか?まずはこちらの施工ミスの可能性を探りながら現地に車を走らせた、現地に着き部屋を再度チェックした、一応管理会社の担当者とこの部屋の当初の状況をしらなかった人にも同行してもらった。

まずはにおいのチェックから、センサーでのチェックOK、我々のチェックOK、管理会社担当者OK、そして初めてこの部屋を見る担当者もOK。

遺体痕残しの有無もくまなくチェックし一応念のためベッドに近かった壁材も一部破壊するも異常なし、通気口や換気扇などの空気の通り道もOK。

そして最後に隣の部屋のチェックとヒアリング、もちろん隣にも残留異臭はなし。
ただヒアリングでどんな時ににおいを感じたか、の中でこのような発言がありました、積極的な交流があったわけじゃないけど故人の顔を思い出した時、最初に異常を感じたときの状況を思い出した時というワードがでた。

おそらくですがPTSDの一種です、人は衝撃的な体験をしたときにそれが脳に刷り込まれてしまいいつまで経っても忘れないのです、においもその類でその時目で見た光景やその時の記憶を思い出すたびに頭が覚えてる感覚までリアルに呼び起こされることによるもの。

すべての説明を行い納得をしてもらいその場を後にしたのですが、このようなことはよくあり本当は完全に臭いは消えてるけど頭の中の臭いは消えてなくならない、こればかりは技術でどうすることもできませんがこの状態というか感情は充分理解できるものです。

孤独死異臭
 

におい漏れがなかったために発見遅れ

東京都内高級住宅地のマンションで孤独死が発生した、しかも死後40日とかなりの長期でさらに発見から立入許可がでるまで約2週間を要した。

そんな立地のマンションだから当然立派です、いわゆるタワーじゃないけど低層の超高級マンションだった。

亡くなったのはそこに住む70代の女性でした、死後40日+14日じゃかなりの重異臭だろうと気合を入れてドア前に立ったけど外には全くにおいがない、玄関付近も想像してた高齢者宅のものとは異なり何もないスッキリしたものだった。

ドアを開け体を滑り込ませても全くにおいもなくハエの襲来もなく、まさか部屋を間違ったか?と思ったほど。

聞いてた遺体痕のあった場所は寝室、どこが寝室だ?間取りは2LDKと聞いてるけど目視で100平米近くありそう、手前からドアを開けながら進んでいく、先に洗面で異変を発見した、亡くなった女性はここで吐血したようだ。

目的の場所はリビングとつながる部屋だった、ベッドが2台あり1台は明らかに異変があったのを思わせる茶色その真下のスペースは黒く人型を形成していた。

この部屋に入った途端強烈な異臭パンチに見舞われたけどウジもハエもいない!居てた跡すらない!こんなことはほとんど希です、だいたい遺体の腐臭を察知してハエはどこから来るのか?はいつも思ってることですがハエすら察知できず進入もできないほど高気密ということになる。

普通どこかしら外部とアクセスするところがあるはずなのに本当にまったくないのは驚いた、エアコンだって一般住居ではほとんど見ない天井埋め込みタイプ、しかも部屋にはピアノがあったことから防音仕様です、さすが一等地の高級マンションです。

この機密性の高さがあだとなってしまった感はなきにしもあらずです、孤独死が発生し発見に至る経緯のほとんどがにおいからです、これじゃ隣近所もまったく気づかないでしょう。
そして都会のマンションらしく数日どころか1ヶ月見なくても海外にでも行ってるんでは?という感じで近所も管理人も深く考えなかったんだろう。

しかしどうして孤独死発覚から2週間も立ち入り許可が出なかったのか?これも依頼者である弁護士に聞いたところそれなりの資産があったことから事件性ありかもとの判断で遅くなったようでした、確かに部屋にあった調度品や家具はすべて高級そうなものばかりでした。

高気密のマンションだけでなく戸建ての場合も発見が遅れる傾向にあります、機密性こそ高くありませんが隣と距離があると異変に気づきにくいのです。


 

においを拡散せてしまう行為

マンションで孤独死が発生し隣の住人がにおいに耐えられないとクレームが入ってるので大至急対応してほしいと管理会社からの電話でした。

今回の件管理会社が第一発見者だったようで家賃滞納から発覚したということでした、孤独死の発覚するパターンはこのように家賃滞納などから訪問してというのと死後経過が相当経過しており隣近所が異臭を察知してというものがあります。

今回の件は死後経過は10日という見立てであったが隣から異臭漏れがあったという話は出ていなかったらしい、タイミングとしては遺体搬出の翌日からという、しかも隣の住人は警察が来てる頃は居なかったはずで隣でこんなことがあったのは知らない可能性が高いということでした。

そこで考えられることがひとつ、もしかしたら警察か遺族、管理会社の誰かが窓を開けたり換気扇を回したままにしていないか?ということ。

この部屋も案の定換気扇が回り廊下に面した小窓が少し開いていました、人間心理として異臭を察知した時にこの2つの行動をとりやすいのです、孤独死があった部屋ではこの行為は絶対行ってはいけない行動のひとつです。

換気扇を回すことにより他の部屋や廊下などに異臭を拡散させることになってしまいます、また下手すればダクトや換気扇そのものを交換したり隣の部屋を消臭したりしなければならずちょっとした行動が思いがけず大事になってしまうのです。
 

ファブリーズや無香空間、消臭力

東京都内でアパートとマンション3棟を運営する大家さんから電話があり、賃借人の孤独死があったが発見までの日数も早くにおいもかすかにある程度だったので毎日ファブリーズを撒いてるが一向ににおいが消えないと言う相談でした。

孤独死臭に限らずにおいにまつわる相談で多いのは、市販品で一番効果のある消臭剤を教えてほしいというものですが、市販されている一般家庭用やプロ用かかわらず使ってる時は効果があるものばかりです、これは消臭剤だけではなく例えばジアイーノなどの機器類も同じ原理です。

臭い発生源があり、継続的に臭いが出てくる前提でと言ったほうがわかりやすいと思いますが、もぐら叩きのようなイメージです。

たまにこれらの消臭剤を部屋に過剰に振り撒いたり、置いていたりすることもあるのですが科学的ななんとも言えない臭いが染みつき消臭作業を難航させる要因であることは覚えておいてください。

特殊清掃は文字通りの『清掃』というより、この目に見えない臭いの元や菌が相手ということになります、除菌と消臭がすべてと言っても過言ではありません、ですから目に見えない相手が敵ですから、やはりそれなりの現場経験がないと太刀打ちできないのです。

格安オゾン発生器の消臭力とは
 

孤独死臭を完全消臭するためには

特殊清掃をしたがにおいが残ってるような気がすると呼ばれたマンションでのことです。
この案件は見た目の遺体痕はすでにないが異臭が残ってるという状態、そうです他社なのか遺族なのかが一応の清掃をしたけどにおいが戻ってしまったというものです。

現場は1Kのマンションで家具や家財などは一切ない状態であった、床にはうっすら遺体痕跡を認めるもそう濃くなく下に染みてる感じでもなかった、ただ芳香剤が部屋中に置かれていたため異臭そのものは感知できないのでそれらをいったん取り除いて換気を行い再度閉め切って確認としました。

中年男性の孤独死で死後の発見はそんなに経過しておらず5~6日ではとの情報、ただ季節は秋とはいえまだまだ日中25度を超える日が続いていたので腐敗進行はそれなりに進む、話の中で故人はとても体格が良く100Kgを超えていたんではないかとの情報を得た。

しばらく置いて部屋に戻るとにおいは戻っている、ただすごく強烈というわけでもなく臭気センサーで300~350あたり、外気との差が100~150程度ですから遺体痕由来ではない可能性もある、臭気センサーはデリケートなものですから例えば香水や新建材の成分などもにおいとして捉えるので必ずしも不愉快ではない場合もあります。

次に電気を消してブルーライトで床面を透かしてみる、床面にうっすら油のような被膜ができている、ワックスというよりオイルをこぼして拭いて延ばしたような感じ、これが人から流れ出た脂肪分です、この脂が腐敗脂となりいつまでもにおい続けるのです、腐敗脂は見えない敵との戦いです、少しでも残したらまたにおいが戻ってしまいます。

このように遺体痕は必ずしも目に見えるものばかりではなく、脂のように透明という場合もあるのです、ここが特殊清掃業者としての腕の見せ所で何がどんな風に流れているかの見極め、その状況に応じた作業提案と完成形を示せなければ一人前とは言えません。

闇雲に解体したり、オゾンを長時間稼働させればいいという性質ではなく確実に取り除かないとにおいは絶対に消えないのです。
 

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以上孤独死にまつわる臭いのオハナシ四つをご紹介しました。
株式会社まごのての特殊清掃はにおいを完全に消すことをゴールと設定しています、他社でにおいが消えなかったお客様や絶対に確実ににおいを消したいと考えてるお客様は迷わず私たちにご相談ください。

孤独死のにおいは必ず消えます



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