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孤独死の特殊清掃見積400万円超!ぼったくり?それとも妥当?

2023/07/23

物件を保有してるオーナーさんにとっては孤独死をはじめ人の死にまつわる事態はできれば避けたいと願っています、ですが起こるときは起きますし今や避けて通れる問題ではなくなりました。2023年仕事始めからまだ間がない時期に東京都内で賃貸マンションを所有するオーナーが孤独死の特殊清掃についての相談で来社されました。2022年9月に発生した居住者の孤独死が発覚し年が明けたタイミングでやっと特殊清掃の見積が出たのでその妥当性について伺いたいというもでした。

孤独死の特殊清掃400万円!
 

大手不動産会社が出した孤独死の原状回復提案

孤独死発生後すぐに家賃保証会社が残置物を撤去し、その後すぐに不動産会社が特殊清掃会社を手配するという流れになっていたが3ヵ月たってやっと見積内容が出ました、薄っぺらい紙に書かれた金額はおよそ400万円で施工内容は内装解体と内装新規とだけ書かれており、特殊清掃関連の作業提案書等はありませんでした、オーナーは不動産会社より口頭で「臭いがひどいので普通の特殊清掃では無理なので内装をすべて壊し内装全てを新調する」と言われたそうです。

本当に内装をすべて作り変える必要があるものなのか、臭いのレベルがそんなに強いのか確認すべくその足で現地に向かったのでした。

孤独死発生から原状回復までの正しい手順

本記事は株式会社まごのて代表取締役 佐々木久史が取材監修執筆を行いました
 

孤独部屋の内装新調提案の妥当性

現地に着き室内を開けると冬場にもかかわらず濃度の高いにおいが襲ってきました、部屋は普通の都内のワンルームの作りで廊下がありその左右にユニットバスとキッチンが配置され、廊下の向こう側に居室でした。ご遺体痕は部屋の中央にあり人型を形成していました。

窓周りにはハエの死骸が山盛りでなおかつ壁面にも無数にハエの跡があることから孤独死発覚当時はかなりのウジ虫とハエの発生があったのは容易に見て取れました。真冬にもかかわらず臭い濃度も依然濃いままであることからご遺体痕の流出も広いのではと考え慎重に室内を検めました。

孤独死部屋の臭いが消えないから解体!
 

特殊清掃で消臭と脱臭で可能と判断

私たちまごのての見解はご遺体痕由来の臭いは必ず消すことができると考えており、このマンションも孤独死発覚からすでに三か月以上経過しにおいの質も変わってきてることから難易度は高いが充分脱臭が可能と判断しオーナーにご提案いたしました。オーナーにしてみれば一度は他社が内装新調とまで判断したものを特殊清掃で脱臭可能と判断したことに逆に驚いており、費用も特殊清掃とリフォームまで行って100万円強と当初400万円の30%程度で収まることに安堵されました。

ただ付き合いの長い不動産業者の提案を反故にすることに少し躊躇いがあったようですが、年間収入が60万円強の部屋に400万円を注ぎ込むことはできないと判断しまごのてへ特殊清掃とリフォームの発注となりました。
 

孤独死消臭は三週間で完全脱臭に成功

結論から言いますとこの孤独死マンションの特殊清掃はご依頼後すぐに着手し約3週間で脱臭が完了しました。ご遺体痕は予想通り床下へ流れさらに腐敗脂がフローリング表面を流れ巾木の下に流れていました。臭い発生源となるものの追跡にはかなりの時間をかけ念入りに追跡し洗浄作業に入ったのでした。

孤独死部屋をまごのてで消臭
 

腐乱臭以外の臭いが沸いてきた!

このマンションの消臭にはもうひとつ懸念材料がありました。どのタイミングだか知りませんが不動産会社がビーズ状の芳香剤を置いていたのです、私たちが見た時はすでにカラカラに乾いており役目を果たしていませんでしたが、このビーズ消臭剤の成分が壁ボードに染みていれば消臭作業は難航することが予想できていました。

ハエ跡がひどかったのと経年劣化によるヤケもあったため壁紙を剥がし、壁面のボードに薬剤を噴霧したところこの芳香ビーズの臭いが沸き上がってきてしまいました。けっして不愉快な臭いではないのですが、この臭いが残ってると本来撃退しなければいけないにおいがかき消されてしまいひじょうに邪魔な存在なのです。

芳香ビーズの残留臭と腐乱臭は別々に脱臭しなければいけない関係でその分時間はかかりましたが結果的にあらゆる臭いをとることが出来ました。
 

臭いを『見える化』し作業をご提案

『部屋のにおい』というものは目に見せませんし色が付いてるものでもありませんので、『におい』の感じ方は人によって様々です。実際に孤独死の腐乱臭でもまったくにおいを感じないと100人中99人が言ったとしても1人は感じることもあります、特に孤独死の第一発見者になったような人はいつまで経ってもどんな状況でもにおいを感じることがあります。

ですから初期の消臭でも完全消臭でも臭いを言語化もしくは見える化した上でお伝えしなければいけません、この内装を全解体と言われたマンションでも、もしかしたら本当に原状回復を任された特殊清掃業者の担当者が普通の特殊清掃では太刀打ちできないと感じたのかもしれませんし、逆にまごのての認識が甘かった可能性も捨てきれません。ですが現実的に消臭作業は成功しました。

詳細なにおいの成分分析をしたわけではありませんが、においレベルを数値化し、簡易ではあるけどにおいの主成分を分析し、このにおい成分でこの数値だから必ず消すことができますとご提案するほうが納得ができると思うのです、においと言うものは見えないだけに受ける側からすれば「騙されてるかもしれない」と感じるかもしれません、ですからまごのてでは臭いを見える化し言語化するということを心がけています。
 

消臭後にリフォームをし二週間後には新入居申込

消臭作業完了後すぐにまごのての工事担当にバトンタッチされ1週間でリフォーム完了、さらに2週間で新入居者が決まりました、しかも告知事項ありで従来家賃より1500円upで決まったのです。

オーナーさんが懸念されていたのは管理会社との関係性でしたが、私たちは思い切って管理会社を変える提案を行いました、不動産管理会社といっても様々な形があるのですが多くは賃貸管理です、つまり入居募集や月々の家賃の管理です建物全体の営繕やゴミ捨て場や共用部の管理は建物管理会社が行います、このマンションの場合は建管は業者を入れずオーナーさん自らの自主管理で賃貸管理をお任せしていたという内容でした。

まごのてに特殊清掃の発注になった時点でその部屋がある地域に強い不動産会社を紹介しました(従来の管理会社は物件からは少し遠い場所でしたが同一区域内の業者を紹介)今までの経緯をすべて話した上で全室の管理委託を受注し従来の管理会社との引継ぎもすべてやってもらいました。

そして特筆すべきはリフォームに着手する前から私たちの工事部とオーナーと新たに契約した管理会社の三社で内装をどう作るかを協議しました、地域性とターゲティングに合わせた内装を作ることでその部屋に入ってほしい層に訴求するという手法にしました、このあたりの判断はさすが地元密着の不動産業者のなせる業だと感じました。

そして結果的に告知事項ありにもかかわらず家賃を下げることもなく新入居者が決まったのでした、もし当初の管理会社の言うままにリフォームをしていれば400万円近い出費となり家賃は大幅ダウンで何のために賃貸運営をしているかわからない状況に陥ってたかもしれません。このような現状回復の成功例は他にもあり、まごのてはただ特殊清掃をするだけではなく、賃貸運営のアドバイスや物件への客付けなどトータルにご提案できる体制を整えています。
 

特殊清掃費用200万円は妥当?

東京都内で一人暮らしの身内に孤独死が起こり発見は死後20日程度、亡くなってた場所は布団の上で臭いはそれなりにあるというものでしたが、現場には一度だけ足を運んだがあとの処理はすべて不動産会社に任せたというご遺族からの相談でした。

不動産会社側で特殊清掃業者が手配され、作業も完了し請求書が届いたのですが、そこに記載されていた金額がおよそ200万円というものでした、それなりの金額は覚悟していたがあまりの高額にびっくりしてまごのてに相談したという経緯です。

私たちに何らかの業務が任せられるというものではなかったのですが、興味もあり少しお話を聞いてみたところ明細に記載されてる内容を読み上げてもらいなんとなく全容が掴めました、明細といっても3項目しかないらしく「残置物撤去」「消臭消毒」「原状回復費」だけのようで、総額のうち70%が原状回復費に充てれていたそうです。

それぞれ金額を当てはめますと、家財撤去費45万円、消臭消毒20万円、原状回復費140万円で合計205万円というものでした。

元の家財の量がわからないのですが2LDKであれば概ね妥当な金額です、消臭消毒というのがいわゆる特殊清掃の部分だとすると若干安いイメージですが、原状回復費をリフォームと考えると高いというか本来ご遺族が負担すべきものではない部分も含まれていると感じましたが、細かい明細もなかったので言及は避けました。

孤独死のあった部屋の原状回復費用はご遺族の負担分は家財撤去と特殊清掃費、そして特殊清掃のために解体した部分を元に戻すまでというのが基本的な部分ですのでこの請求は一部余分なものが入ってるのかもという印象でしたが、事前に見積書や口頭で金額的な部分が伝えられていないのはおかしいと言わざるを得ないものでした。このように特殊清掃費や原状回復についての相談などをセカンドオピニオンのように利用される人もいますので、特殊清掃費のことなど安心してご相談ください。(ただしセカンドオピニオンの場合は相談内容によっては相談料や文書作成料を申受けます)

特殊清掃料金の診断いたします
 

孤独死の原状回復トラブル回避のために

賃貸物件運営をする中で孤独死などのトラブルはつきものですし今やレアケースではありません、ですからもし所有物件で孤独死などが起こった時にどうするかという対策は立てておく必要があります、今回のように管理会社に丸投げで任してしまうと大きな出費を強いられたり行わなくても良い工事をしてしまったりし、何のために賃貸経営をしているのかわからなくなってしまいます。

管理会社(特に賃貸管理)とのお付き合いは大事です、自分で行うことが難しいことを代行してくれる強い味方ではありますが孤独死などの特殊事案に対して、長けてるかどうかは別物で経験上それほど処理能力に優れてるという方に出会ったためしはありません。

孤独死や自殺など人の死にまつわる特殊清掃は賃貸運営の中でも特殊中の特殊です、ですからイザ起きた場合の基本的な考え方や処理の進め方はある程度知っておいたほうがいいでしょう

そして必ず実行していただきたいのは保険です、このような時のために対応する保険に必ず入っておきましょう、それも借家人側の保険ではなく物件オーナーが掛けている火災保険の特約で付加するのが一番良いのではないでしょうか?入っていた場合と入っていなかった場合では天と地ほどの違いが出てしまいます、昨年手掛けた特殊清掃事案ではオーナーさんの資金が続かずリフォームまでは手が回らず未だに貸せない状況が続いています。

そのような憂き目に遭わないためにも日ごろの情報収集は大切だと思います。まごのては宅建業者でもあり代表者の佐々木久史は宅建士であり賃管士でもありますので特殊清掃や消臭以外の物件運営に関わることもお気軽にご相談ください。
 

孤独死保険の支払額が増加傾向!その意味は

孤独死など借家人の死亡にまつわる保険というものがあることはお知らせ済みですが、保険は大きく分けて2つあります、ひとつは上記でもお知らせした物件オーナーが火災保険の特約で付加するもの、もうひとつは借家人(部屋の借主)側で掛ける保険があります。昨今は借家人が保険を掛けてるケースが多いように感じますが、この借家人が掛ける保険に変化が生じています。どんな変化があり、その変化は何を意味するのかを若干私見を交えてお伝えいたします。

まごのてが特殊清掃業者として他社より優れてる理由

孤独死保険の支払金上限が大幅引き上げ
 

孤独死保険の補償額が大幅アップの背景

賃貸住宅の借家人保険は従前よりあり、これは部屋の借主が過失で物件に何らかの損失を与えたりした時(水漏れなど)に使う保険ですが、このような保険の中には孤独死に関連する特殊清掃屋や遺品整理も対象となっています。全国宅地建物取引業協会連合会(ハトマーク)の宅建ファミリー共済では2023年7月時点で遺品整理費50万円、特殊清掃費50万円の合計100万円という保険商品がありますが、私の記憶では2021年頃までは特殊清掃と遺品整理合わせて50万円がMAX値だったと思います。

なぜ今は100万円もの保証額を設定してるのかですが、従来の補償額の50万円では足りない事案が増加しているのではないかと考えることができます、実際に2022年度のまごのてへ保険会社へ請求する特殊清掃や遺品整理の平均金額が53万円でした。下は15万円程度で上は100万円を超えるものでしたが、この金額は特殊清掃であればご遺体発見日数が長くなればなるほど腐乱化が進むため特殊清掃費は高額になります。家財撤去に関しては生活スタイルやゴミ屋敷状態か否かで変わりますので一概に言えませんが、少なくとも特殊清掃部分に関しては高額にならざるを得ない事案が増えてることと、やはり特殊清掃そのものの単価が上がっているために保険補償の上限額が2倍になったと考えます。
 

特殊清掃費は大幅な単価アップになってます

実は特殊清掃費そのものの単価も大きく上がっています、現在まごのての特殊清掃一次処理の平均金額は76,000円ですが2020年当時は約八千円低い68,000円でした。これは昨今の世の中の動きとある程度連動しておりあらゆる物の価格が値上がりしている影響ですが、値上がりの大きなファクターは人件費です。まごのての場合はすべてが正規雇用スタッフですからアルバイトや派遣中心の特殊清掃や遺品整理会社に比べれば高額になるのですが、専門知識や技術の取得には正規雇用者でないと難しいのです。

その他薬剤や機材の高騰や廃棄物処分費の高騰などもはや努力でどうにかなるものではありません、ですが人件費(作業費)部分が他社と比べて高いという理由で断られたことはなく、大手と呼ばれる法人やそれなりの立場にある個人からは従業員を大事にする会社と逆に高評価を得ています。このような時代背景を受けて孤独死等に対する保険金支払額の上限が増加したと考えられます。
 

適正料金で特殊清掃を行う会社

まごのての特殊清掃や遺品整理の料金提示の際には根拠のあるものを示しています。その場の感覚での値付けや適当な料金設定は絶対に行いません。なんでも安く安くという世間の風潮はありますが、特に特殊清掃は安くやりますと言ってやるようなサービスではありません。特殊清掃をご依頼のお客様でも何社も相見積を取りできるだけ安いところと探し回る人もいますが100%失敗し最終的に大きな出費を余儀なくされています

普通のハウスクリーニングに比べれば何十倍もかかるのが特殊清掃ですが、費用面に重きを置くのではなく確実さを重視し特殊清掃業者選びを行うことをオススメいたします。

特殊清掃は安さより確実さで業者を選ぶ
 

汚れと臭いを完璧に消す特殊清掃業者

株式会社まごのては孤独死の原状回復の完成形とはどんなものであるかを正しく理解している数少ない特殊清掃業者です、先ほどから申上げてる通り孤独死があったとしても完全に汚れと臭いが消えていれば事故そのものが無かったことになります。数年前までは孤独死があったのだから臭いが少しあるのは当たり前、ハエが寄ってくるのも仕方ない、だから家賃を下げてるんだということがまかり通っていましたが、今はそんな理屈は通用しません。

まごのての特殊清掃は孤独死などがあったとしてもその事実が払拭できるようなものを目指して完璧な処理をしますのでお気軽にご相談ください。

特殊清掃ならまごのてに相談


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