孤独死現場だとしても遺族の手でご遺品整理を
2023/03/01
特殊清掃業務の中でも弊社が一番に推奨してるのが特殊清掃一次処理です。
これはたとえ孤独死で日数が経過していて遺族ですら部屋に入るのが難しいぐらい汚れていたりにおいが充満してる状をを改善し入室環境を整え遺品整理などがやりやすいようにするための作業です。
これは弊社で扱った案件だけなので正確な数字なのかどうかはわかりませんが、遺族依頼の特殊清掃のお客様の80%以上が、できることなら入室したいと考えてました。
臭いや虫がひどいから、虫を見たくない、見ない方が言われた、遺体痕は見たくない。
このような理由で入室しないのであって、けっして入りたくないわけではない、という心情が窺えます。
当然故人との関係や距離感もあるのでしょうが、遺族と言う限りは故人と割と近しい人ですから当然の感情だと思います。
このような思いを大多数の方が持ってるのですから一時的にせよ入室可能な状態にすることはとても有意義ではないでしょうか?
東京都墨田区で母親を孤独死で亡くした明日香さんもドアの前に立っただけで漂う異臭と窓に張り付いたハエを見てすっかり怖気づいてました。
特殊清掃一次処理で駆け付けた際に、2時間後には入室可能な状態にしますと言ったときは驚いてました。
一次処理完了後に明日香さんはこう言いました「まさか入れるとは思いませんでした、今からゆっくり遺品整理をして形見の物を探したいと思います」
その後、遺品整理が終わったので残りの作業をとお伺いしたときには花が手向けられていました、本来のカタチはこうあるべきと考えた瞬間でした。
女性スタッフ対応の遺品整理のご案内
遺品整理はゴミ捨てではない!
あるお客様からの電話問合せで亡くなった父の部屋の荷物を片付けてほしいという相談がありました。
ひと通りお話を聞き作業内容と概算をお知らせしたところ、すでに必要な物は探し出したので遺品整理というより不用品回収の料金を教えてください、と言われ驚いたことがあります。
私たち業者がこのような概念を持つことはあまりありませんが一般客の中には遺品整理=高い、不用品回収=安いという図式があるのかもしれませんが確かにそうです。
ではどの程度の差があるかと言えば処分費部分は変わりませんし輸送費も変わりませんが作業費の部分が大きく変わります。
単純な不用品回収の場合どんどん搬出するだけで何の手間も必要ありません、本当に運ぶだけ家から出すだけ、衣服のポケットも検索しませんしゴミ袋の再展開も引出の中のチェックも行いませんので、単純に作業費部分が倍以上違う場合だってありますし、手掛ける時間も人員も全く違うのです。
逆を言えばご遺族の手でしっかり遺品整理を行い完全に粗大ゴミや袋ごみとなった場合はいわゆる不用品回収と考えてもいいかもしれません。
一般のお客様がそのような考えを持つことは稀だと思うのですが、もし何も手つかずの状態で遺品整理を業者に任す、あるいは業者と一緒に行うという場合は遺品整理業者に相談したほうが賢明です、どうみても不用品回収をメインとしてるゴミ屋がオマケ程度に遺品整理をメニューに掲げてるのと特殊清掃も含めて専業で行っている業者とは考え方も作業内容もまったく違います。
私たち業者が遺品整理作業なのに粗大ごみのような扱いをするのは当然ご法度ですがお客様にもまったく違うものであるという認識を持っていただきたいと思います。