特殊清掃|外に流れ出た腐敗体液や下の階に漏れた場合
2023/04/04
人の体の7割以上は水分ですので細胞の活動が停止した人体からは当然のごとくその水分が流れ出ます、その結果下の階や玄関ドアを通り越し外に漏れ出る場合があります、今回はそのような事例をご紹介します。
☆本記事は株式会社まごのて代表取締役 佐々木久史が取材監修執筆を行いました
意志を持ってるかのように流れるご遺体痕
私たちが携わった特殊清掃で玄関ドアを通り抜け外に漏れ出た例はそれなりの数があり、臭いより先にこの流れ出たもので異常を察知し通報し発覚したという場合もあります。
においで発覚した場合もそうですが目に見える形で流れてる場合はより早急な対応を求められるのは言うまでもありません。
写真のように外の廊下に体液が流れ出ています、しかもこの部屋は一番手前にあり常に人が通ります、過去にはこの流れ出た腐敗体液を踏んでしまい転んだという例もあり、早急な特殊清掃が必要となります。
また人の通り道になっているということは踏んで拡散させている可能性が高いということです、これは室内でも同じですがご遺体痕がある状態で人を入れてしまうと思いがけず汚れ、つまりは臭いの発生源を広げることとなり特殊清掃そのものの難易度を上げる原因となります。
この現場のように、玄関付近で亡くなった場合外に体液が流れ出てしまうことがあります、外に出てしまった場合知らずに拡散させていることもあり、注意深く観察する必要があります。
このマンションの場合は床面と階段ををすべて高圧洗浄しポリッシャーを使用しました。
滑り止めの関係でエンボスになっているのも難易度を上げます、こんな場合は一度剥がしてしまうというのも選択肢ではありますが、今回はしっかり洗浄した後に滑り止め加工用の塗料を重ねて塗るという選択を行いました。
この場合は明らかに体液が流れてるのがわかりますが、稀に腐敗脂だけが流れてる場合があります。
脂ですから透明もしくは薄く黄色がかってるのですが見えません、かつてその見えない腐敗脂で滑り、どうしてだ?ということで孤独死が発見された例もあります。
室内の場合でもこの腐敗脂を見落とす場合がよくありますので、気をつけなければいけません。
孤独死発覚原因|体液が階下の住人を直撃
1DKアパート 70代男性の孤独死(死後1ケ月)
不動産管理会社より依頼。階下の部屋に体液が染み出たため発覚
<特殊清掃作業者レポート>
今日はアパートの特殊清掃一次処理に伺いました。
この孤独死現場は、現場となった部屋の真下に体液が染み出たため発覚したもので、実際に孤独死が起きた部屋より下の部屋を先に施工してほしいというものでした。
物理的に下の部屋から着手というのもおかしいので、私は下の特殊清掃を行い、もう一人は上の部屋をやるという同時進行で行いました。
体液が漏れ出た下の部屋の方はすでに一時避難をしており誰もいない状態でした。
天井は木製で確かに褐色の液体が垂れた形跡があります、染み自体は大きくありませんがこれでは下に住んでる人はたまったものではありません。
このように、孤独死が起き長らく発見されなかった場合、真下の部屋や場合によっては横の部屋に何らかの影響が起きることは良くあり、私自身はこの1年で5回経験しています。
においや体液漏れから発覚した孤独死は早急な特殊清掃を!
一階の飲食店に腐敗体液が漏れ阿鼻叫喚
東京23区内の飲食店で異臭が発生同時に天井から赤黒い液体が落ちてきて大騒ぎとなった案件があります。
この飲食店はコロナ初期の緊急事態宣言解除後も営業を行わず、東京アラートの全面解除を待って営業を開始するという矢先に発生しました。
賃貸の店舗でその上は居住区という、よくある形態ですが今回の場合はこの飲食店の真上に住む方が亡くなり、腐敗が進行し階下に漏れたというものです。
腐敗した体液やウジが階下に出ることはよくありますが、その漏れた先が飲食店という経験は初めてです。
自粛で休業してなければもっと早くに発見され、体液が流れ出るまで悪化することはなかったのかもしれません。
一本の道のように流れていたご遺体痕
あるアパートで孤独死があったのですが長らく発見されませんでした、孤独死発覚の第一要因は「におい」であることはお伝えしましたが、このケースはにおいではなくご遺体痕でした。
外に漏れてというパターンではあるのですがちょっと事情が違いました、外の廊下に流れたのはいわゆる腐敗脂だけで色はなかったそうです、そしてこの腐敗脂で滑って転んだことから異常を察知し発見に至ったというレアなものでした。
アパートの奥から2番目が対象の部屋ですからそのドア前を通るのはお隣さん1人、その反対の隣は空室ですからお隣さんしかこの部屋のドアには近づかないのです、転んでしまったお隣さんはドアから流れる透明な液体を見つけ異常を感じて孤独死が発覚したということでした、どうして臭いで気づかなかったのかと言いますとこのお隣のお爺さんは重度の蓄膿でにおいがわからなくなっていたそうです。
私たちが特殊清掃に入ったときに確認したのですがご遺体痕自体は廊下と部屋に跨って残留、ただ玄関に向けてすーっと一本の道のように腐敗脂が流れてたのは驚きでした、まるで主張し意志を持ったかのように玄関に伸びていました。
たぶん早く見つけておくれというメッセージだったのではと思います。
作為的に汚れを拡散させてしまうケース
直接ご遺体痕が流れていなくても外の廊下やエレベーター内や階段を汚している場合があります、たとえば警察がご遺体搬出の時に汚す場合もありますしその後入室した者が拡散させている場合もあります。
孤独死が発覚した場合まず警察状況によっては消防と概ね10名前後の人が一気に押し寄せ動き回ります、経験上靴カバで覆っていない場合も多く覆っていたとしてもけっこう歩き回っています、ですから想像以上に汚れを広げている場合があります。
立ち入り許可が出た後もご遺族や関係者の出入りがあったり一番最悪なのは特殊清掃前に家財撤去をした場合です、特に保証会社が関わる件では先に家財撤去(残置物撤去)に入る場合が多く、しかも彼らも仕事の仕方はとても雑ですので遺体痕を踏み荒らし拡散させ共用部を汚している確率100%と言ってもいいぐらいです。
ですので先に残置撤去業者が入った場合だと特殊清掃費用が高くなります、少なくとも私たちのような専業業者はそのような取扱いをするのが通例です。
ですので本ホームページでもお伝えしているように、原状回復までの正しい流れ で進めていただければと思います。
孤独死現場の特殊清掃は至急行う理由の第一は近隣対策
上記のように階下に体液が漏れた、階下や横にウジが這い出た、臭いが漏れているというようなことから孤独死が発覚することがあります。
大半の場合は臭いですが近隣が察知するレベルまでになってしまうともう一刻の猶予もありません。
ところが一秒でも早く処理しなければいけないのに、この時点でもまだ時間をかけているご遺族や、管理会社(大家さん)がいます。
とりわけ大家さんや管理会社は今後のためにもいち早く行動しなければいけません、孤独死が発生した部屋のことのみならず他の部屋の住人のことも考えなければいけないのです、ここで初動が遅れると他の部屋の入居者が退去したり、損害賠償請求が発生したりします。
まずは特殊清掃一次処理で臭いや虫を止めてから次の行動に移るというステップで行いましょう。
☆孤独死が発生した場合はとにかく早い行動を!見積もりなんて後です
確かな知識と技術を持つ特殊清掃業者
今すぐににおいを消したい、1分でも早く悪い状況を解消したいとお考えなら、まずは実績豊富なまごのてへご相談ください。
初期消臭の特殊清掃一次処理だけであれば7~10万円程度です(極め経度であれば3万円~)正直長考するような金額ではありません。
孤独死や自殺があり今すぐ何らかの対応が必要であればまずはお電話ください、結果的に解決まで一番早く確実なものになることをお約束します。