昨今は20代も!孤独死が起きやすい年代と性別や職業
2023/05/08
確かに高齢者は多いことは多いのですが死亡から発見までは比較的早い傾向にあり、発見まで長期化する傾向にあるのは高齢者よりひとつ下の世代である40代後半~60代が多いのです。
今回の記事はそのあたりの実情について書いてみたいと思います。
☆本記事は株式会社まごのて佐々木久史が実際の現場体験に基づき執筆しました
孤独死が起こりやすい年代とは
まず孤独死は特別なことではないという認識を持つ必要があります、人の死に年齢はあまり関係なく20代でも突然死はありますし、それがたまたま家屋内であったというだけです。
ただ実際問題として年齢が増すごとにそのリスクが増えるのは道理で20代30代より上の世代で起こるのがやはり多いです、いわゆる突然死という状態ですが死亡原因の多くは心臓(心筋梗塞)次いで呼吸困難(肺)のようですが私たちが扱ったすべてで死因を聞いたわけではありませんので現場で掴んだ感覚的なものとして捉えてください。
ですから孤独死が起きる可能性のある年代はと問われればすべての人にその可能性があるが、中でも多いのは50代以降と答えるのが正しいと考えます。
☆孤独死や自殺特殊清掃の実例紹介
男女どっちが多い?孤独死が起きる性別
次に性別ですが男女どちらのケースもあるのですが圧倒的に男性が多いです、2023年7月~8月の2ヵ月で扱った特殊清掃件数は40件ほど(自殺は除く)ありますが女性の孤独死事案は2件だけです。
ネット上の情報を見ますと苫小牧医師会の医師が発表した突然死の原因は心臓と脳卒中で男女比率は4:1と発表されています(突然死から身を守るために)また2017年に国立循環器病センターが発表した心臓突然死の原因のひとつであるブルガタ症候群の遺伝子検査の有用性という文書には男女比9:1と発表されてることから見ても男性のほうが突然死のリスクが高いことがうかがえます。
私の父親も5年ほど前に朝目覚めてこないことを不審に思った母が体に触れたらすでに冷たくなっていたということでしたが、まったく何も予兆はなかったそうで本当に突然亡くなったという状況でした。
一番の問題は発見までの経過日数
私たちが扱う特殊清掃案件で一番多いのが死後2週間から1ヵ月前後、次いで死後1~3ヵ月というものです、特殊清掃が必要というレベルですから当然といえば当然ですが問題なのはなぜそのように長期化するのかということです。
特に20代~50代や60代前半のいわゆる現役世代も含まれています、私たちは現役世代の発見までの長期化については社会的な要因があると考えています、それはズバリ雇用体系です。
上記で示した2か月間の孤独死で現役世代と思われる年齢の方が14名います、うち5名は生活保護受給者でご遺族はありませんでした、残る9名はすべてが非正規雇用者とブルーカラーの職種でした。
現代は以前と違ってさまざまな働き方ができます、必ずしも会社に所属する必要もなくフリーランスとして働く人、アルバイト数件掛け持ちする人など様々です。
良い悪いは別としてこのような労働環境は人と人との接点が希薄なのではと感じます、同じ時間同じ空間で仕事はしてるけどどこの誰だかよくわからない、ある日突然来なくなったとしても誰も不審に思わない、無断で突然辞めたと思ってしまう、そのような構図ではと考えます。
ブルーカラー職はさらに顕著です、今は死語になってしまった言葉かもしれませんがスーツにネクタイで働く人をホワイトカラー、作業着で仕事する人をブルーカラーと呼んでおり土木建築作業者やトラック運転手などを指します。
私も経験があるのですがこの職種の人はある日突然無断で辞める人が多いのです、たとえ5年間真面目に働いてた人でも突然来なくなることが日常茶飯事に起こります(飛ぶとか飛んだと表現)ですので突然来なくなったとしても、あー飛んだんだなで終わってしまうことも多いのです。
上記で20代でも孤独死はあるとお伝えしましたが、突然亡くなるリスクは皆同じですがその後発見されるまでの日数はその人の所属する組織や人との接し方が多いに関係してきます、女性の場合は比較的発見が早いのはこの人間関係にあると考えます、たとえ年齢を重ねてもどこかにいわゆる茶飲み友達のようなネットワークがあり、もしもの時は異変を察知しすぐに発見されるのではと思われます。
男性の場合でも第一発見者や警察に安否確認を依頼したのは会社の人というのは意外と多く、日々の人間関係の構築は大事だなと思うことも多いです。
孤独死が起きやすい年代と性別や職業|まとめ
年代性別は関係なく突然死のリスクはあるが、死後発見まで長期化するかどうかはその方の属性に依るところが大きい。
40代~50代前後のブルーカラー職の独身男性は特に注意、日ごろから人との接し方やもしもの時の対策を行っておくほうが良いかもしれません。
既婚未婚の別を上記に書きませんでしたがすべて未婚です、既婚でも別居の場合は単身と同じ扱いとしていますが過去に一件だけ家族と同居にも関わらず死後2週間発見されなかったという例もありますがこれはレアケースと考えていいでしょう。
孤独死そのものの防止は難しい
孤独死はたまたま家で亡くなってしまっただけでその現象自体は病院で亡くなることと大差はありません、ですがその後何日も発見されないというのは避けたいところです。
会社の近所に大きな団地がありそこに住む高齢者から時々清掃の依頼や不用品の引取り依頼がありよく伺うのですが、もしもの時のために読まない新聞を取ってる方がひじょうに多いです、また隣近所で話し合い2日3日と顔を合わせないときは管理室に連絡してほしいと話し合ってる人もいます(なぜかすべてお婆ちゃん)
このように各自で対策を取ってる人もいますが、どこかで私は大丈夫と考えてる部分がありなかなか浸透はしていないようですが、これだけ自宅で亡くなり発見まで時間がかかることが多いとなれば個人でもできる対策は取っておくにこしたことはありません。
本来であれば国や行政が主導権を持って対策してもらえれば一番良いのかもしれませんがなかなか実現には程遠いと思いますのでやはり民間レベルでなんらかの施策を行っていくのが現実的ではと考えます。
私たちもこの仕事で生活してますが本来は起こってはいけないことのひとつが孤独死→発見まで長期化だと考えています。
物件オーナーと協業を求めます
実は都内に高齢者でも入居できるアパートを2軒過去に作ったことがあります、これは孤独死に遭遇しご遺族や連帯保証人がいなかったため大家さん自らが特殊清掃業者を手配し私たちですべてを行った中でご提案したものです。
内容や詳しいことは割愛しますが部屋のつくりを高齢者仕様とし見守りなどのセキュリティを大家さん負担で設備するというもので、2軒中1軒は6室すべて、つまりアパート丸ごとその仕様としました、もう一軒は区分所有マンションでしたが管理会社と協議しその部屋のみそのような仕様にすることを承諾していただきました、結果6室丸ごとのアパートはあっと言う間に満室、区分のほうも早々に埋まりました。
株式会社まごのては自ら不動産業免許も持っており、今後は買い取った物件をこのような高齢者仕様とセキュリティ強化の物件にし運営しようと考えています。
東京近辺での特殊清掃業者探しならトータルで提案できるまごのてへ
株式会社まごのては特殊清掃から原状回復工事や物件の管理運営売買までトータルでのご提案が可能です、特殊清掃や遺品整理の技術が高いのは当然ですが、周辺のサポートやサービス提供ができる特殊清掃業者はそう多くありません。
特殊清掃サービス提供エリアは東京、千葉、茨城、神奈川、埼玉はもちろん栃木や群馬、山梨、静岡の一部地域も対応しています、また孤独死発覚のタイミングでオススメしている特殊清掃一次処理サービスは多くの方に支持され多数のご依頼をいただいています。
もし孤独死などが起きた場合はどこまでも安心安全な特殊清掃業者まごのてへご相談ください。