孤独死は本当に孤独な人なのか?特殊清掃業者視点からの結論
2023/04/04
☆本記事は株式会社まごのて代表取締役佐々木久史が監修執筆しました
孤独死遺族それぞれの思い
(1)アパートで高齢男性が孤独死
地域:都内のアパート 孤独死による特殊清掃依頼者と依頼方法:遺族(家族)電話でお問合せ。※物件オーナーより紹介あり
<作業担当者のコメント>
今日の特殊清掃はアパートで死後10日ということでした。
すでに臭いが周囲に充満しているということで大急ぎで現場に向かいました、部屋は普通の1DKアパートでしたがワンカップや大五郎の空ボトルが大量にありゴミ屋敷状態でした。
遺体痕は布団の上に残留し、床下にも浸透してるのがわかる状態でした。
まず、遺体痕の処理と臭いの処理、ウジとハエの駆除を早急に行い、遺族が中に入れる特殊清掃一次処理を行いました。
後日、ご遺族が遺品整理を終えた後、遺品の回収と床下の遺体痕を処理し完全防臭を行いました。
特殊清掃から原状回復までの詳しい説明はこちら
ご遺族からのメール
急な事で驚きましたが、まごのてさんにすべてきちんとしていただきまして本当に助かりました。警察から連絡があった時には、亡くなって既に10日ほど経っているということで、遺体もかなり傷んでいる状態でした。
近所の人から「変な臭いがする」と大家さんに連絡されたことから、父の遺体が発見されたのです。父が倒れていた周りには、お酒の瓶が転がっていたのでかなり飲んだ状態で、具合が悪くなったのでしょう。
父とは10年ほど前から、連絡を断っていた状態でした。ちょうどその頃、父と母は離婚しました。父の酒癖がとても悪かったからです。離婚を機に、私も両親とは縁を切った気持ちでいました。
その間、父はどのように生活していたのか知りませんでしたが、近所に住んでいる人たちや大家さんから、ほとんど見かけたことがないということでした。
もともとコミュニケーションが苦手だった父は、地域と関わることなく孤立していたのだと思います。部屋の中で、お酒ばかり飲んでいたのでしょう。
父との再会がこのようなことになると思っていませんでしたが、私としてはこれで全てが終わったと気持ちを切り替えることができました。
大家さんからまごのてさんのことを紹介され、自宅を綺麗にしてもらいました。打ち合わせの時からとても丁寧でしたので、安心して作業をお任せすることができました。
作業が始まる際には、私の気持ちはまだ整理できていない状態でしたが、まごのてさんのスタッフの方と話をしている中で、気持ちを切り替えることができました。遺品整理もしていただいて、ほとんど捨ててもらいましたが、父の大事にしていたものだけ私が持ち帰ることにしました。
本当にありがとうございました。
千葉県千葉市 〇〇邦夫

(2)アパートで高齢男性が孤独死
孤独死の報せを受け特殊清掃に向かった先は東京でもいわゆる下町といわれる地域でお世辞にもハイソな感じではなく街並みもオールウェイズやこち亀に出てくるような昭和的な地域でした。私たちが作業をはじめて間もなくの頃ひとりの少年が飛び込んできて「ジジイ!死んじまったのかよー」と泣きわめきます、最初はお孫さんかと思いましたが私たちに知らされてるのは身寄りなし。
この少年を皮切りに2~3名が現れては泣きながらタバコを備えたり缶ビールを玄関に供えたりしていくのです、少年といっても頭に不良の二文字がつく部類で今はとんと見なくなった私たち時代の由緒正しい不良スタイルでした。
どうしてこの高齢男性と不良少年たちが接点を持ったかわかりませんが少年たちは学校をサボった昼間や夕暮れにこの亡くなったお爺さんと交流があったようです、しかもかなり濃く。
少年たちは聞いても何も答えなかったので世代を超えた何らかの共有があったのではと思います。
孤独死で亡くなった方は本当に孤独なのか?
本当のことは実は誰にもわからないが・・・
孤独死とは広義では一人で誰にも看取られることなく亡くなってしまい、さらに発見まで日数が経ってしまった状態と認識されています。
果たして本当に孤独だったのか?
人は誰でも一人で亡くなります、たまに集団自殺などもありますが基本的には一人で亡くなります、家でも病院でも同じです。
もっと言えば、生まれてくるときも一人です。
生まれてくるときは、みんなが見守ってくれ祝福の中で生まれますが、厳密に言えば一人なのです。
そこで行き当たるのが一人で突然亡くなった人は孤独なのか?です。
上記の2つのお話はわざとタイトルを同じくしました。
どちらも高齢男性の孤独死には違いありませんが(1)の方も息子さんが社会から孤立していたようだと言ってますが実際には特殊清掃をはじめ最後のと続きを息子さんがしています。
(2)のお爺さんは不良少年たちと交流はありましたが身内は現れなかったようで住んでいた地域の区長名で埋葬したと聞きました。
どちらも社会からは孤立していたかもしれませんが果たして孤独だったでしょうか?
孤独死現場の特殊清掃や遺品整理の際には、故人がどんな人生だったのか、部屋にあるものから思いを馳せるよう心掛けていますが人が思うほど孤独ではなかったのでは思うことが多いのも事実です。
なんらかの結論を出せと言われれば人は意外と孤独ではありません、大きい小さいではなく何らかの繋がりを持ちながら生きている。
孤独死を防ぐことは出来ないが早期発見を!
部屋で急に倒れ亡くなってしまうことはある意味仕方ありませんし防ぐことは不可能です。
ですがその期間を少しでも短くする努力は必要ではないかと思います、ポツンと一軒家のような場所ならそれすらかなわないかもしれませんが町中の集合住宅であれば可能だと思うのです。
実際の取り組みとして定期パトロールを行ってる団地、たった1日新聞をポストから出してないだけで安否確認通報をしてるという新聞店や牛乳店、もしもの時のために読まない新聞を取ってるという方もいました。
私たちも何らかの取組を行ってるわけではありませんが空室で困っている縁があったアパートオーナーさんに高齢者仕様にしてはどうかとアドバイスしセキュリティや見張りを設置し手すりや低めのキッチンなどに改造し運営している例もあります。
実は私の身近なところであった例ですが都内で運送会社を経営する社長からドライバーが出勤してこずLINEも既読にならない、真面目な人だから今までこんなことは一度もないけど運送業界ってたとえ10年働いてても突然来なくなることあるからさあ、どう思う?と聞かれたことがありました。
気になったのはLINEが既読にならないことや電話は呼ぶけど出ないなどやはりおかしいから安否確認要請をしたほうがいいよとアドバイスしその通りした結果部屋で亡くなっていたということがありました、検視の結果死因は心筋梗塞で死後24時間程度ということでした。
もしよくあることと流していたらこんなに早く発見できなかったかも知れません、この方のご遺族は社長に早く見つけていただいてありがとうございましたと言っていたそうです。
ご遺体の形が変わる前に早期発見!このことは直近の課題だと思います、もし何らかのアイデアがあればお寄せください。
問題解決が早い特殊清掃業者をお探しなら
それでも起こるときは起きてしまいますが、その時にいかに早く確実に処理できるかが重要になってきます、これは第一には故人のため、そしてご遺族や関係者のためです。
株式会社まごのては東京都内はもちろん神奈川、千葉、茨城、埼玉、(山梨、群馬、栃木の一部地域)で特殊清掃を行う会社です。
孤独死などが起こりにおいがあり周囲に漏れていたりご遺族すら室内に入れないという状況でしたらまずは弊社の初期消臭(特殊清掃一次処理)をご利用ください。
あくまでも応急処置にはなりますが、周囲への対策とご遺族がストレスなく入室できる環境にいたします、孤独死のにおいでお困りならまずは株式会社まごのてにご相談ください。