【孤独死※死後3週間】腐敗体液は思いがけず広がる

2018/09/01

亡くなった方の体液はそこに留まるとは限らない

東葉高速の八千代緑ヶ丘駅にほど近い閑静な住宅街のマンションで孤独死が発生、第一報は管理会社からのものでした。

警察の見立ては死後3週間ですが日数の割に腐敗進行が激しく本人特定のためDNA鑑定まで行ったということでした、死後3週間からさらに経過しプラス2週間ということでした。

現場は日当たりのいいリビングでした(しかも若干窓側より)この日当たりなら冬場でも室内温度が上昇するなという印象です、よく似た状況では冬場の暖房器具が腐敗を早めることがあります。

真冬のほうが腐敗進行が遅いと思われがちですがエアコンやホットカーペットやこたつで暖められたご遺体想像以上に腐敗します(こたつ+ホットカーペットだと粘土もしくは液体になります)

遺体痕の一部はカーペットに残留、頭皮や小骨や小さな肉片が見えることからご遺体の損傷が相当進んでいたことが伺えた、粛々とそれらを処理しカーペットをめくると下のフローリングにも体液の遺漏が認められました。
家具があるので少しずつカットしながらめくっていくと意外にも腐敗脂が走ってます、表面から見るとわかりませんが裏地は色が変わるからすぐにわかります。

結果的に20畳ほどのリビングでしたが4方向に体液が走っていました、一番長い部分はリビングの一番端までですから5mほど流れたことになります。

問題はフローリングです、一番濃度の高いところは下板まで、もしくはさらにその下まで浸透してる可能性が高い。
だからと言って闇雲に切ってたんでは不要なことをやって不要な請求をすることにもなりかねない、かといって中途半端では永遠に臭ってしまう。

このあたりの見極めはやはり経験値がものを言います、結果から言えばこの現場の場合は下板の先はグラスウールの断熱材が敷いてあったことから想定以上に腐敗体液が走っておりリビングの半分近くの解体となってしまいました。

ただここまで徹底的に臭い元を除去すればあとはハイパワーオゾン発生器『tiger』で完全に消臭できます。

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 孤独死臭が消えない

脳にインプットされた臭いは消えない!?

厚木市本厚木駅近くの単身用1Kマンションで孤独死が発生し近所からニオイの苦情が来てるからと連絡が入ったのは真夏の夕方近くでした。

この時間から厚木となるとどんなに早くても2時間以上は掛かる、特殊清掃は基本的には周りに人がいない時間がのぞましい、理由は簡単で人の目があるとひじょうにやりにくい、やることそのものに変わりはないけど好奇の目で見る人、なんだかんだと構ってくる人、臭いや虫のことで怒りがピークに達しており感情のぶつけどころがないから我々に食ってかかる人、この手の作業での夕方や夜間開始はやりにくい。

かといって近隣が困ってると懇願されればやらないわけにもいかず帰ってきたばかりのチームを現地に飛ばしたのでした、真夏の夕刻の首都高は激しく混み東名高速に入ってもなかなか車は前に進まない、伝えていた見込み予定より40分も遅れて到着したにもかかわらず管理会社の担当者とその陰に隠れるようにして立つ遺族と思われる女性は怒ることもなく出迎えてくれた。

挨拶もそこそこにエレベーターに乗り廊下を歩きながら担当者は「周りがうるさくて」と小さな声で言いました、玄関や窓、通気口には養生テープで目張りがしてあり昨日この担当者が貼ったということでした。

<得ることができた状況>
 
  • 孤独死したのはまだ50代の男性
  • 死因は今のとこ不明だけど事件性はなし
  • 死後30日と聞かされてる
  • 発覚したのは3日前
  • 女性は故人の妹

 

発覚から3日も経ってしかもこの時間に出動要請とはいったい何をしようとしてたのだろう?

部屋は死後30日とあってそれなりの異臭濃度、ただ汚染痕の大半はベッド上に残留、腐敗体液は床にも垂れてるけどラグが敷いてあり限定的に思われた、部屋も荒れていず家財も少なめ、あまりこのような部屋の状態はなく正直珍しい。

ベッドマットを梱包し周囲のニオイを含んでいそうなものを撤去し外部に通じていそうな部分をすべて塞ぎオゾンを翌日まで間隔運転させることにした。

時間が時間なんでとりあえずの一次処理だけにし本格的な作業は翌日に行うことにした、翌日の打合せをエントランスでしてる際に一人の男性が近づいてきてこういった「俺の部屋も消毒してくれよ!」

どうやら隣の部屋に住む人らしく真っ先に異変に気付き管理会社に通報したらしい、言葉は少し乱暴だけど高圧的ではなくお願いに近い、部屋を確認してみると濃度は低いけど確かに漂ってる、さすがにオゾンはできないけど除菌と消臭を行った。

翌日は遺族の妹さんと一緒に遺品整理を行いそして遺体痕の遺漏チェックを行った、床の汚染痕はエリアの範囲は少ないけど死後日数から見てもしかしたら床下への浸透があるかもしれないので了解を得てまずはフローリングを30cm四方でカットするも遺体痕の遺漏はないようであった。

壁紙を剥がすかどうかは判断が微妙でしたが昨日の異臭濃度を考えると剥がしたほうが良いと判断し全部剥がして再度オゾンを燻蒸して完了とした、3日後の最終チェックでもセンサー数値が外気とほぼ一緒の数値であったことから消臭も完全終了と判断。

ところがである。

さらに数日たって管理会社から電話があり隣の人がまだ臭うと言ってるとの連絡が入った、もしかして遺体痕残しか?腐敗脂が走ってたか?まずはこちらの施工ミスの可能性を探りながら現地に車を走らせた、現地に着き部屋を再度チェックした、一応管理会社の担当者とこの部屋の当初の状況をしらなかった人にも同行してもらった。

まずはニオイのチェックから、センサーでのチェックOK、我々のチェックOK、管理会社担当者OK、そして初めてこの部屋を見る担当者もOK

遺体痕残しの有無もくまなくチェック、一応念のためベッドに近かった壁材も一部破壊するも異常なし、通気口や換気扇などの空気の通り道もOK

そして最後に隣の部屋のチェックとヒアリング、もちろん隣にも残留異臭はなし。
ただヒアリングでどんな時にニオイを感じたか、の中でこのような発言がありました、積極的な交流があったわけじゃないけど故人の顔を思い出した時、最初に異常を感じたときの状況を思い出した時というワードがでた。

おおらくですがPTSDの一種です、人は衝撃的な体験をしたときにそれが脳に刷り込まれてしまいいつまで経っても忘れないのです、ニオイもその類でその時目で見た光景やその時の記憶を思い出すたびに頭が覚えてる感覚までリアルに呼び起こされることによるもの。

すべての説明を行い納得をしてもらいその場を後にしたのですが、このようなことはよくあり本当は完全に臭いは消えてるけど頭の中の臭いは消えてなくならない、こればかりは技術でどうすることもできませんがこの状態というか感情は充分理解できるものです。

合計5部屋を汚染させた腐敗体液

千葉県船橋市のアパートでのこと。
管理してるアパートで孤独死が起こり同じ建物の住人が騒いでるというものでした。

その騒いでる理由は臭いだけでなく、遺体痕が階下に漏れてるということでした、遺体痕が漏れ出たことでの発覚ではなく警察が来て遺体痕を搬出した後にどうやらそうなったということらしい。


急いで現地に飛んでまずは対象の部屋を観察、古いアパートで床は畳。
遺体痕はその居室とダイニングに跨るような形で残留、このパターンは確かに漏れやすいのです、継ぎ目がある分ダイレクトに下に突き抜けます。

では、どうして警察が遺体回収の後から漏れ出したのか?
孤独死が発覚し警察が入ったのは3日前、立入許可が出たのがその翌日ということですから丸1日経過後ということになります。

たまたまタイミングが合ったとも見れるんですが今までは遺体があったからブロックされてる状態だったのではないか、とも考えれます。

この遺体痕、真下の部屋のみならずその両隣と対象の部屋の隣にまで遺体痕が伸びていました、合計5部屋も汚染させていたのは初めてですが、古かったり微妙に傾斜があったり、また遺体痕の場所によってはこんなこともあり得ます。

この物件オーナーさん近くに同じようなアパートを数件所有しており同条件、そして費用オーナー持ちで全住民を引越させました。
そしてそのアパートは早々に解体という判断をたった2時間ほどでされました。

何かの縁だからとオーナーの計らいで遺体痕処理のみならず、全員の引越前片付けまでやらしていただくことになったのです。

2ヵ月ほど経過した頃、現場近くを通ることがあり、少し覗いてみるとすでにアパートは解体され空き地には「売り地」の看板が出ていました。
オーナーにも挨拶がてら寄ってみると、あと1ヵ月出して売れなったら新築アパートを建てると仰ってました、本当に判断と決断の早いオーナーさんです。

しかも、このオーナーさん解体することになったアパートの損害賠償請求を遺族に一切していないということでした、理由はすでに償却済みであったことと、賃貸運営に人の生死は付きものだから、ということでした。

孤独死の遺体痕は広範囲に流れ部屋を汚す

孤独死の発見遅れは建物構造にあった

ハイクオリティマンションは臭いが外に漏れない

東京都港区のマンションで孤独死が発生した、しかも死後40日とかなりの長期でさらに発見から立入許可がでるまで約2週間を要した。

港区と言えば港区女子などの言葉があるようにハイソな街、赤坂や麻布と東京を知らない人でも知ってる地名のある街です。

そんな立地のマンションだから当然立派です、いわゆるタワーじゃないけど低層の超高級マンションだった。

亡くなったのはそこに住む70代の女性でした、死後40日+14日じゃかなりの重異臭だろうと気合を入れてドア前に立ったけど外には全く臭いがない、玄関付近も想像してた高齢者宅のものとは異なり何もないスッキリしたものだった。

ドアを開け体を滑り込ませても全く臭いもなくハエの襲来もなく、まさか部屋を間違ったか?と思ったほど。

聞いてた遺体痕のあった場所は寝室、どこが寝室だ?間取りは2LDKと聞いてるけど目視で100平米近くありそう、手前からドアを開けながら進んでいく、先に洗面で異変を発見した、亡くなった女性はここで吐血したようだ。

目的の場所はリビングとつながる部屋だった、ベッドが2台あり1台は明らかに異変があったのを思わせる茶色その真下のスペースは黒く人型を形成していた。

この部屋に入った途端強烈な異臭パンチに見舞われたけどウジもハエもいない!居てた跡すらない!こんなことはほとんど希です、だいたい遺体の腐臭を察知してハエはどこから来るのか?はいつも思ってることですがハエすら察知できず進入もできないほど高気密ということになる。

普通どこかしら外部とアクセスするところがあるはずなのに本当にまったくないのは驚いた、エアコンだって一般住居ではほとんど見ない天井埋め込みタイプ、しかも部屋にはピアノがあったことから防音仕様です、さすが港区の高級マンションです。

この機密性の高さがあだとなってしまった感はなきにしもあらずです、孤独死が発生し発見に至る経緯のほとんどが臭いからです、これじゃ隣近所もまったく気づかないでしょう。
そして都会のマンションらしく数日どころか1ヶ月見なくても海外にでも行ってるんでは?という感じで近所も管理人も深く考えなかったんだろう。

しかしどうして孤独死発覚から2週間も立ち入り許可が出なかったのか?これも依頼者である弁護士に聞いたところそれなりの資産があったことから事件性ありかもとの判断で遅くなったようでした、確かに部屋にあった調度品や家具はすべて高級そうなものばかりでした。

高気密のマンションだけでなく戸建ての場合も発見が遅れる傾向にあります、機密性こそ高くありませんが隣と距離があると異変に気づきにくいのです。


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