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特殊清掃って何?誰がやるの?料金はどうなってるの?
孤独死部屋で特殊清掃や消臭が必要な理由
部屋で孤独死や自殺、変死などが発生した場合、その部屋の清掃は特殊清掃として必要とされます。このような清掃作業は、汚れやにおいの問題に対処するために不可欠です。しかし、一部の人々は、普通のハウスクリーニングでこれらの清掃作業が行えるのではないかと考えることがあります。
しかし、実際には、このような部屋は特殊な環境にあるため、菌やウイルスに対する知識、適切な薬剤や機材の取り扱いに関する知識や技術が必要です。
特殊清掃の目的や手法は、業者によって異なるため、明確な定義が確立されているわけではありません。例えば、ご遺体痕を拭いて完了とする業者や、オゾン発生器を使用したり、特定の薬剤をスプレーするだけの業者も存在します。一部の業者は最低限の清掃を行い、家財を撤去することで終了とします。
しかし、私たちが考える特殊清掃の目標は、部屋が再び通常の状態に戻ることです。そのためには、あらゆる手法を駆使して汚れを除去し、部屋の空気を浄化し、においを取り除くなど、さまざまな作業が必要です。
特殊清掃という言葉を知らない人々は、孤独死の処理業者や孤独死部屋の後片付け業者と呼ぶこともありますが、その意味合いは同じと考えてよいでしょう。
部屋で孤独死や自殺、変死などが起きた場合、その汚れたりにおいがある状態の部屋を清掃することが必要になります。このような清掃作業を特殊清掃と呼びます。ただし、一部の人々は、このような清掃作業を普通のハウスクリーニングで行えるのではないかと考えることがあります。
特殊清掃のゴールは消臭がすべてである
特殊清掃のゴールは部屋が完璧ににおいが消え、孤独死や事故の痕跡が完全になくなることです。孤独死の発見そのものがにおいによるものが最も多いため、特殊清掃はにおいの問題から始まり、においの問題を解決することで終わります。
家財の撤去や薬品のスプレーなどでは、においを完全に消すことはできません。においが残っている部屋はまだ完全に機能していないと言えます。
そのため、私たちの特殊清掃のゴールは、完璧ににおいが消え、孤独死や事故の痕跡が完全になくなることです。
特殊清掃業者とのトラブルは、このゴールの達成における考え方の相違から生じることがあります。お客様が完全消臭を求めているのに、実際にはそれが達成されていないなど、各業者の技術や考え方の違いにより、問題が生じることがあります。
そのため、特殊清掃業者を選ぶ際には、どこまでのクオリティを提供できるかを確認することが重要です。
他社の手直し特殊清掃の依頼が多発する理由は、特殊清掃業者がお客様の期待に沿えなかったり、ゴールの達成が不十分だったりする場合があるからかもしれません。十分な調査と確認を行い、信頼性の高い特殊清掃業者を選ぶことが重要です。
☆他社の手直し特殊清掃依頼が多発するわけ
孤独死などの後始末の掃除費用はどれぐらいかかるのか
孤独死などの清掃費用は高額、もし孤独死などが起きるとご遺族や物件オーナーは何百万もの費用がかかるとネット上に情報が出ています、ある記事によりますと父親が部屋で亡くなり発見が遅れたとしてご遺族に700万円もの請求がされたという記事がありますがまったくのデタラメです。
特殊清掃自体はそんなに高額ではありません。
ではどうしてそのような記事があるのかをご説明します。
まずこのような部屋を原状回復する過程を以下にお示しします(詳細は特殊清掃完了までの流れに記載)
1.初期の消臭や清掃(特殊清掃一次処理)
2.遺品整理や家財の撤去
3.完全防臭処理(特殊清掃二次処理)
4.原状回復工事(リフォーム)
このように4つのステップで進んでいきますが特殊清掃と呼ばれる部分は(1)と(3)だけです。
次にそれぞれのステップごとの料金をご紹介します。
1.特殊清掃一次処理
他社でもよく見かける○○パックのようなもので、周囲への影響を食い止めたり遺族や関係者がとりあえず入室できるようにするための処置です。
5万円~10万円のゾーンで収まることが多い作業です。
2.遺品整理や家財撤去
ここも本来は分けて考えるべきですが、同時進行で行われることが多いため同一に考えます。
これは、部屋の中の全体量や状況により変わる部分です、家財が少なければ低額で済みますし逆にゴミ屋敷化していたりした場合は高額になります。
1DK程度で普通に家財があった場合は10万円~20万円あたり、家財が多かったりゴミ屋敷化していれば20万~50万円超もあり得ます。
3.防臭処理
特殊清掃完了までの流れでもご紹介してますように、遺体痕は床下や建具に漏れ広がっていることが多いです、また臭い粒子やウイルスや菌も付着しています。
これらを完全に除去する作業がこの部分です、ここをしっかり行っておかないと後々問題になる重要な工程です。
遺体痕がどれだけ流れ広がってるか、また臭いの強度によっても変動する部分です。
0円~50万円
4.リフォーム(原状回復工事)
(4)の工程で壁紙を剥がしたり床板を解体したり、遺体があった場所によってはユニットバスやトイレの撤去まで行いますので、それらを元に戻す必要がありますから10万円~120万円ぐらいになる可能性があります。
あくまでも私たちが扱った事例でのことですが(1)で5万円~10万円(3)で0~50万円前後です、したがって特殊清掃で数百万円という数字は出ないということになります。
ですがトータルで考えれば家の大きさや荷物量、においの強度で変動はありますが100万円~300万円ぐらいになる可能性はあります。
☆特殊清掃はけっして高額ではない!やらないリスクのほうが大きい
孤独死の後始末を行うべき人(義務者)賃貸住宅の場合
賃貸住宅を退去する場合と考え方は同じです、ただこのような場合は本人は亡くなってますので法律的見地に則って考えます。
1.賃借人(連帯保証人)
2.法定相続人
3.物件オーナー
このような順序で責任が生じてきます。
(1)(2)がない場合は当然物件所有者の負担となりますので万が一に備えて保険に入っておくことをオススメします。
また連帯保証人や相続人が原状回復を行う場合でも法的に負担しなければいけない部分とそうでない部分がありますのでしっかり話し合った上で行うようにしましょう。
弊社には宅建士や賃管士が在籍していますので原状回復についてのアドバイスを的確に行います。(顧問弁護士発行の意見書作成いたします。3万円)
孤独死発生!どこまで掃除すればいいの?
孤独死が発生した場合、部屋を返却する際にはどこまでの清掃が必要なのかという疑問にお答えいたします。
特殊清掃を行うべき人は、一般的にはご遺族の連帯保証人や法定相続人となります。基本的な考え方は、通常の退去手続きと同じで、部屋を空にし、掃除をして返却することです。ただし、孤独死の場合は汚れや臭いという課題が存在するため、ご遺族側でそれらを処理する必要があります。
特殊清掃と家財の撤去が完了すれば、大家さんに部屋を引き渡すことができます。しかし、ここで問題になるのは、一般的に要求される原状回復工事(リフォーム)の範囲です。孤独死の事案では、リフォームが求められる例が多いですが、法的な観点からはそれは必要ありません。なぜなら、孤独死した本人には帰責性がないからです。
帰責性とは責任のことであり、孤独死には何らの過失もないとされています。したがって、通常の退去と同様に、経年劣化が考慮されるため、リフォームまでは必要ありません。
ただし、特殊清掃の過程で床板や壁紙、建具の取り外しなどが行われる場合は、それらの部分を元に戻す必要があります。しかし、厳密に言えば、新品丸ごとの費用ではなく、2~3割の負担が現実的なラインとなります。
ただし、自殺や殺人の場合は少し異なります。これらの行為は明らかに故意であり、過失ですので、善管注意義務に違反しているとみなされます。そのため、原状回復の責任だけでなく、損害賠償の可能性も充分あり得ます。
【動画で解説】貸住宅を退去する場合の原状回復義務とはどんなものか?
またゴミ屋敷にしてしまった場合や孤独死が起きた場合にはどこまで回復させるべきなのか。裁判例と法律の条文に基づいて動画でご説明いたします。
完璧な特殊清掃業者の選び方。絶対に失敗しない見分けポイント

身の回りで孤独死や思わぬ事故で早急に部屋を掃除しなければいけない!このような経験はそんなに多くないと思います。ですからどんな業者の相談していいかわからないのは当たり前です。最低限押さえておきたいポイントは次の通りです。
何を行う必要があるか的確に答えてくれる
経験が多い業者であれば、電話で状況を聞いただけである程度の予測がつくものです。その上で今何が必要でどう行動すべきかを的確に答えます。
これは経験値とイコールと考えていいと思います、数ある現場プロファイルからヒアリングのみでもご提示できるのです。
特に孤独死発生すぐの場合は断片的な情報しかないことも多いと思いますが、そのような断片的な情報でもしっかり組立てて的確なアドバイスができる業者でなければいけません、判断材料としては何も答えることなく「見ないとわかりません」としか言えない業者は特殊清掃業者失格でそれ以上の深追いは禁物です。
すぐ見に行きますという一見親切そうな提案でも絶対にすぐに部屋に呼ぶべきではありませんし、少なくとも孤独死発覚の直後にすべきものではありません。
☆その相見積ちょっと待った!孤独死発覚直後に行うべきこと
特殊清掃等の料金が明確である
高い安いではなく不明瞭な部分がないこと、完了後の変更がないことを確約できる業者でないとコワくて依頼できません。判断がつかない部分があったとしても予測し提示できる業者を選ぶことです。
またこのページでもお伝えしているように孤独死の発覚から消臭や特殊清掃を経て原状回復と進むのですから各フェーズごとに料金や費用感を知る必要があります、ですので料金確約は当然として各フェーズ単位で細かな料金提示や提案がされるのかを見極め材料としましょう。
実態がある事業者なのかどうか?
どんな状況であれ人の住まいに上がる仕事です、身内の者が入ることができないのをいいことに好き放題されてはたまりません。実態の有無の確認は必須と言えます。
出張ビジネスなんだから作業所や倉庫なんて必要ない事務所も携帯1本あれば事足りると安易に参入しますがアパートの一室で営業できるほど甘いものではありません。
機材や資材の保管場所も当然必要ですし使用した道具を洗浄したり滅菌したりする設備も当然必要です、これはお客様はもちろん作業者の安全を確保する上でも必須なのです、そのあたりの考え方は最も作業質として現れるでしょう。
株式会社まごのてはしっかり社屋と作業所を構え特殊清掃に従事するスタッフはすべて正社員です。
ですからアパートの一室で運営し一人親方もしくは派遣やアルバイト中心の事業者に比べたらコストは数倍かかります、当然その分は売価に転嫁します。
ですがその分ハイクオリティな作業が行え結果的にお客様に利益をもたらすのです。
☆特殊清掃業界が抱える問題点と課題
特殊清掃は絶対に失敗できないから責任重大
原状回復過程の端緒が特殊清掃であると書きました。
つまり一番最初に着手する部分に不具合があれば後工程すべてに影響し結果的に原状回復失敗となってしまうのです。
あー今回はちょっと失敗だな次回気を付けようですまないのです。
ですから特殊清掃は一発勝負であるというのはこのようなことです、当然業者を選んだお客様が結果的に大損してしまいます。
この重要な位置にあると認識している特殊清掃業者はきわめて少ないのが現状です、特殊清掃業者選びは特殊ゆえに難しいと思いますがどうか慎重に行ってください。
管理物件で孤独死や事件事故が発生した場合の取るべき行動

まずは何を置いても初期の消臭と清掃の手配をしましょう、たとえご遺族や連帯保証人と連絡が取れていない、方針すら決まってないとしても真っ先に行いましょう、この行動が物件価値を下げない方法です。
☆特殊清掃一次処理(初期消臭)とは
連帯保証人や遺族に連絡を取りその後の手配などをどちらが行うかを取り決める、もしオーナーさん側が特殊清掃業者を手配する場合は費用負担についても取り決めておく。
他の入居者への影響を最低限に留めるため施工計画を告知する(これを行うかどうかで退去を防ぐ確率が少し上がります)
物件オーナーとして行うことは他にもありますが最低限この三点は早急かつ確実に行うようにすることが原状回復の成否を決めると言っても過言ではありません。
そもそも賃貸物件オーナーに責任はあるのか?
大家さん側のスタンスとしては賃借人による事故だからその後始末は遺族や保証人がなんとかするべきで大家が何ひとつすることはない、と考えるのが普通だと思います。
実は大家さんとしてすべきことは意外とたくさんあります、まず同じ物件の住人のことを真っ先に考えて行動すべきです、大家さんは賃貸収入が生活の糧ですからそれが途切れないようにするのが第一優先です。
私たちが関わった現場でも初動が遅れてしまったために入居者の半数近くが退去したという例がありました、しかも退去にかかる費用を全部補償しろと集中砲火を浴びてました、法的にその必要があるのかどうかはわかりませんがこうなったら何のために物件運営をしているのかわかりません。
特に遺族がなかなか見つからない、入居者があるまま買取った物件で連帯保証人がすでにいないなど責任の所在がはっきりしないケースも意外と多いです、そんな時は大家さんが動くしかありません。
実務自体は管理会社が代行してくれると思いますがそれはすべて大家さん決定に従って動いてくれますから最初の判断はやはり大家さんです。
大家さんにとっては降ってわいたような出来事で災難だと思うかもしれませんが、400室以上を運営するあるベテラン大家さんは住宅とは人の生き死にを提供する場、物件を所有するということはこの程度のことは織り込んでおくべきだと言っています。
転ばぬ先の杖!孤独死対応保険に加入しておきましょう!
火災保険の特約で孤独死に対応したものがあります。
わずかの掛け金で原状回復費や数か月間の家賃保証までカバーされる内容のものもあります。
孤独死などに対応する保険はそれ単独ではなく、火災保険の特約で付加されます(1室300円~数百円)ですが、意外と加入率は少ないと某保険会社の担当者は言ってました、周知徹底していない保険会社の責任もありますが知識がない、もしくは意識が低い大家さんが多いことの表れでもあると思います。
事故物件となった場合価値は下がるのか?
孤独死や自殺、事件が発生した部屋(建物)は心理的瑕疵のある物件ということで告知義務があります。
将来売却の場面でも当然告知が必要となります。では価値が下がるかどうかですがいわゆる公示価格は下がりませんが、取引価格は下がることが多いです、実際20年以上経過しても売買が成立しないということもあるようです。
賃貸の場合も心理的瑕疵ありの告知は必要ですが、次の入居者までです。ですが実際は事故のあった部屋以外の家賃が下がったり退去後次の入居者が決まらなかったりの弊害はあるようです。
ですが必ず下がるのかと言えばそうでもなく原状回復の過程で完璧な処理を行っていれば下がることすらなく逆に家賃が上がる場合だってあるので、やはり処理の仕方すなわち特殊清掃業者選び方次第ということです。
☆孤独死発生で特殊清掃費用400万円!ある大家さんの悲劇