• トップ
  • 特殊清掃と孤独死部屋の消臭:失敗しない徹底ガイド

初めて孤独死に遭遇した人のための特殊清掃徹底ガイド

このページでは特殊清掃とは何なのか?特殊清掃の役割や原状回復過程における重要性や特殊清掃にどれだけの費用がかかるのかを遺品整理やリフォームなど各項目ごとお伝えしています。そして誰が何をし大家さんとご遺族の費用負担の割合にも言及しており、不透明に感じる特殊清掃関連についての料金の不安を解消できる内容となっています。

そして一番重要な特殊清掃業者の選び方や特殊清掃業者のホームページを見るべきポイントも網羅していますので、悪徳業者や技術のない特殊清掃業者を見抜く目が養われ、これから先の原状回復が失敗することなく進めれるよう実態に基づいた情報を記載しております。

またアパートやマンションの大家さんや不動産管理会社さん向けコンテンツも充実させ、管理所有する部屋で孤独死などが起きたときにどう動くべきかをお知らせしています。


特殊清掃費用についてご案内します

孤独死部屋で特殊清掃や消臭が必要な理由

特殊清掃とは以下のような清掃技術のことを指します。

孤独死など人の死があった部屋を清掃したり消臭消毒
・糞尿などで汚れてしまった部屋の清掃
・猫屋敷などペットがいた部屋の清掃


主には孤独死など人の死があった部屋の消毒や消臭を行う清掃技術と考えてください、混同して考えがちなのが、孤独死があった部屋の家財を整理(遺品整理)したり残置物を撤去することを特殊清掃と考えてる人もいますが、それらは特殊清掃ではなくまったく別物とお考え下さい。

孤独死の部屋を消臭するのが特殊清掃


孤独死の特殊清掃の完成形は消臭がすべて

特殊清掃とはいったい何をしどんな目的で行うものなのかをご説明いたしますが、特殊清掃の目的はいたってシンプルかつ単純なものです。

・部屋が完璧ににおいが消え、孤独死や事故の痕跡が完全になくなること!

孤独死などで汚れた部屋をキレイにし臭いが完全になくなることが最終的な特殊清掃のゴールです。このきちんとした完成形を理解してる特殊清掃業者は東京近辺でも実は極めて少ないという現実には充分ご注意ください。

孤独死の後始末や掃除費用のリアルな金額

特殊清掃費を始めとした孤独死にまつわる後始末の費用についてお伝えします。特殊清掃や部屋を空けるために行う家財の処分について、わかりやすい指標となる金額がありますのでご紹介します。

・2022年まごのてに保険会社から支払われた特殊清掃関連費用の平均額は43万円

・保険会社が設定している特殊清掃と家財整理費は100万円

賃貸住宅では入居者が掛ける借家人責任賠償保険というものがあります、これは家屋の破損や水漏れや失火(火災)に適用される保険ですが、昨今の状況を鑑みて孤独死した場合の特殊清掃費や遺品整理(家財撤去費)も保険で補償されるプランが主流で、特殊清掃費と家財整理合わせて100万円まで保険金が出るものもあります。

ワンルームや2DKの部屋で単身住まいでも100万円の設定があるということは、特殊清掃と家財撤去費だけで100万円は現実的な数字であると読み取ることができます。
※借家人責任賠償保険の一例です、物件オーナー側で掛ける保険にはもっと手厚く補償が受けられる保険もあります。

特殊清掃は100万円がひとつの目安

孤独死の特殊清掃の費用は結局いくら?

孤独死の特殊清掃や家財撤去はいったいいくらが相場なのかわからないという声は多いのですが、上記で示した保険会社が適用している保険金額は概ね妥当と判断しています。

実際にまごのてで施工する特殊清掃は内容によりますが特殊清掃一次処理で3万円~10万円、完全消臭の部分で10万円~60万円とトータルすれば10万円前後~70万円ぐらいが特殊清掃の価格帯です。

特殊清掃料金については事例に基づいた記事がありますので参考にしてください。

【特殊清掃料金相場】孤独死部屋の特殊清掃本当のところいくら?

特殊清掃料金実はそんなに高額ではない!ケチるリスクのほうが大

孤独死の特殊清掃見積400万円超!ぼったくり?それとも妥当?

孤独死の後始末の範囲と原状回復をする人

賃貸住宅の場合は孤独死が起きたら特殊清掃を行い部屋を空にしてお返しする、という流れを経るのですが、その後始末をすべき範囲と行うべき人についてお伝えいたします。特殊清掃を行うべき範囲とその義務のある人をきちんと理解しておけば原状回復の費用負担トラブルを防ぐことができますのでしっかり覚えておきましょう。

特殊清掃の範囲と行うべき人

まず孤独死の後始末を行うべき人(義務者)は下記の通りです。

1.賃借人(連帯保証人)
2.法定相続人

3.物件オーナー(義務者ではない)

部屋を退去するにあたって手続きや後の始末をするのは原則的には「本人」ですが、本人は亡くなっていますので実施できませんので、賃貸住宅の場合は本人と同等の立場である連帯保証人もしくは本人の権利義務を継承する法定相続人が後始末の義務者となります。

大前提として本人が行うべきことですが連帯保証人がない場合、相続人がいない場合(相続放棄)は大家さん自らがその処理を行わなければいけません。

孤独死の後始末をすべき人のフロー図

 

孤独死発生!どこまで掃除すればいいの?

孤独死が発生した場合に部屋を返却しなければないませんがその際にはどこまでの清掃や片付けが必要なのかという疑問にお答えいたします。

まず基本的な考え方を覚えておいてほしいのですが、普通に退去するのと亡くなって退去することに物件の返還義務や原状回復義務に差はない、ということが大前提です。

<賃貸を退去する際にやるべきこと>

1.部屋を空にする(家財がない状態)
2.部屋を掃除する(入居時と同じ)


これが一般的な退去の流れで誰もが一度や二度経験があると思いますが、亡くなって退去(室内孤独死含む)も考え方としてはまったく同じ流れでいいのです。

ただ普通退去と大きく違う点が2点あります。

1.通常ではない汚れ(ご遺体痕の流出によるもの)
2.亡くなって時間が経つことによって発生する腐敗臭。

この2点が加わるのですが、これも特殊清掃業者の手によって完璧に除去できればまったく問題なく物件の返還ができるのです。

亡くなって退去でも普通退去と同じ扱い

 

孤独死発生から部屋の明渡トラブルにまつわる記事集

孤独死の特殊清掃や原状回復の責任の範囲などで実際に起きたトラブル事例や解決事例の記事を集めました。特に大家さんや不動産会社とご遺族とのトラブルを中心とした記事です。

特殊清掃業歴15年の社長が見た連帯保証人と大家の紛争の行方

賃借人が部屋で自殺!損害賠償と原状回復は誰の責任?

孤独死による損害賠償請求|裁判例をふたつご紹介

孤独死が起きた部屋の原状回復トラブル事例

孤独死が起き部屋を原状回復するための責任がある人と範囲は上記で示した通りですが、やはり特別なことだけにトラブルも起きやすいです。特に大家さんと賃借人(連帯保証人やご遺族)とのトラブルは起きやすいのですが、原状回復の責任の範囲についての認識の違いで起こるものが大半です。主なものとしては下記の通りです。

大家さんはリフォームまでの原状回復を求める。
・大家さんが損害賠償を求める。
・大家さんが機会損失家賃を求める。


特にリフォームまで求める例が多いので基本的な考え方と法律的な見地をお伝えいたします。

孤独死の特殊清掃とリフォームトラブル

 

リフォームまで求められてるが妥当な要求なのか?

部屋の中を空にして特殊清掃でにおいと汚れを取れば普通に物件を返すのと同じと書きましたが、大家さんや不動産会社からリフォームまで求められてるが妥当なのかと質問をよく受けます。

原状回復義務とは、入居当時と同じ状態で返す、というのが原則ですがだからと言ってすべて新品という意味ではなく経年劣化や通常損耗分は加味するという原則があります。

ですので普通に部屋を使っていて劣化したり色褪せたりするものは賃借人の責任ではないですよというものですが、孤独死で人が亡くなった場合はどうなのかというところですが、これも同じ考えで孤独死は亡くなった人に帰責性(責任)はないという法律的な見解が確立していますので普通退去と同じ原状回復の考え方で良いのですが、特殊清掃の過程で壁紙を剥がしたり床を切り取ったり内装の一部を解体することがあります、その部分は戻さないといけないということになります。

ですが実際は部分補修で済まないので、壁はすべて貼り換えたり床も全部貼り替えることになるのですが、厳密な計算をすれば100%ではなく割合に応じた費用負担をするというのが法律に則った考え方です。孤独死の原状回復の費用負担は複雑な計算が必要ですので、知識のある特殊清掃業者に相談されることをオススメします。まごのてではご遺族と大家さんの間に入って費用負担のアドバイスを行ったり、必要であれば顧問弁護士から事案ごとの意見書を発行いたします。

原状回復のトラブルを回避するアドバイスをします

失敗しない!騙されない!特殊清掃業者選び

身の回りで孤独死や思わぬ事故で早急に部屋を掃除しなければいけない!このような経験はそんなに多くないと思います。ですからどんな特殊清掃業者に相談していいかわからないのは当たり前です。

特殊清掃は孤独死が発生し、そこから原状回復完了までの一番端緒に付く重要なセクションですので失敗が許されませんし妥協もできない肝心な部分です。すなわち特殊清掃業者選びで誤ると原状回復そのものが失敗してしまうのです。

絶対に失敗しない特殊清掃業者の選び方についてお伝えいたします。

特殊清掃についての知識が豊富であること

特殊清掃の経験が多く実績が豊富な業者であれば、電話で状況を聞いただけである程度の予測がつくものです。その上で今何が必要でどう行動すべきかを的確に答えることができます。

特殊清掃業者探しをしているお客様にとっては。ファーストコンタクトの時点である程度の流れや、先の見通しのイメージが沸けばそれだけでも安心できますし、無駄な行動をしなくて済みます。

特に孤独死発生すぐの場合は断片的な情報しかないことも多いと思いますが、そのような断片的な情報でもしっかり組立てて的確なアドバイスができる業者でなければいけません、判断材料としては何も答えることなく「見ないとわかりません」としか言えない業者は特殊清掃業者失格でそれ以上の深追いは禁物です。

すぐ見に行きますという一見親切そうな提案でも絶対にすぐに部屋に呼ぶべきではありませんし、少なくとも孤独死発覚の直後にすべきものではありません。
 

特殊清掃等の料金が明確である

特殊清掃料金の高い安いではなく不透明な部分がないこと、完了後の変更がないことを確約できる業者でないと恐ろしくて依頼できません。すぐに判断がつかない部分があったとしても経験則から予測し見積り提示できる特殊清掃業者を選ぶことです。

このページでもお伝えしているように孤独死の発覚から消臭や特殊清掃を経て原状回復と進むのですから各作業項目ごとに料金や費用感を知る必要があります、ですので料金確約は当然として各作業項目単位で細かな料金提示や提案がされるのかを見極め材料としましょう。
 

実態がある事業者なのかどうか?

特殊清掃に限らず掃除やお片付けは出張系ビジネスですからお客様宅が職場です。現在特殊清掃業者としてホームページで集客している特殊清掃業者の8割以上が社屋を持っていません。つまり実態そのものが極めて不透明なのです、特殊清掃や遺品整理は大きなお金が動く取引ですが、社屋も持たないような業者と安心して取引ができますか?

孤独死の現場はご遺族すら入室が困難で、実際室内に何があるかご遺族すらわからない中で実態がよくわからない得体の知れない者を業者と言えども入れることができますか?

特殊清掃業者を選ぶ際にはこの実態の有無が一番肝心で、きちんと会社(事業者)としての構えがあるかないかは技量を推し量る上でも大きな要素となります、社屋のないような特殊清掃業者にまともな仕事は絶対にできませんし、孤独死臭の完全脱臭も間違いなくできませんので、キレイなだけのホームページに惑わされないようご注意ください。

特殊清掃選びに役立つ記事を集めました

特殊清掃業者選びについて更に掘り下げた記事があります。すべて経験に基づいて書いており、経験のないライターが書いたような信ぴょう性の薄いものや再現性が不可能な記事は一切ありませんので安心して読み進めてください。

特殊清掃業者選びで迷ったらここを見れば一発でわかります

特殊清掃士や事件現場清掃士の資格ってどうなん?

管理物件で孤独死が発生した場合の取るべき行動

まずは何を置いても初期の消臭と清掃の手配をしましょう、たとえご遺族や連帯保証人と連絡が取れていない、方針すら決まってないとしても真っ先に行いましょう、この行動が物件価値を下げない方法です。

特殊清掃一次処理(初期消臭)とは

連帯保証人や遺族に連絡を取りその後の手配などをどちらが行うかを取り決める、もしオーナーさん側が特殊清掃業者を手配する場合は費用負担についても取り決めておく。

同じ建物の他の入居者への影響を最低限に留めるため施工計画を告知する(これを行うかどうかで退去を防ぐ確率が少し上がります)

物件オーナーとして行うことは他にもありますが最低限この上記三点は早急かつ確実に行うようにすることが、原状回復の成否を決めると言っても過言ではありません。
 

賃貸物件オーナーに責任はあるのか?

大家さん側のスタンスとしては賃借人による事故だからその後始末は遺族や保証人がなんとかするべきで大家が何ひとつすることはない、と考えるのが普通だと思います。

実は孤独死が起きたら、大家さんとしてすべきことは意外とたくさんあります、まず同じ物件の住人のことを真っ先に考えて行動すべきです、大家さんは賃貸収入が生活の糧ですからそれが途切れないように考え行動するのが第一優先です。

まごのてで関わった孤独死の現場でも初動が遅れてしまったために入居者の半数近くが退去したという例がありました、しかも退去にかかる費用を全部補償しろと集中砲火を浴びてました、法的にその必要はありませんが、このような状況になれば何のために物件運営をしているのかわかりません。

特にご遺族がなかなか見つからない、入居者があるまま買取った物件で連帯保証人がすでにいないなど責任の所在がはっきりしないケースも意外と多いです、そんな時は大家さんが後処理に動くしかありません。特殊清掃会社の手配や原状回復の進行は管理会社が代行してくれると思いますが、管理会社はすべて大家さんの決定に従って動いてくれますから最初の判断はやはり大家さんです。

大家さんにとっては降ってわいたような出来事で災難だと思うかもしれませんが、東京で400室以上を運営するあるベテラン大家さんは住宅とは人の生き死にを提供する場、物件を所有するということは、孤独死程度のことは織り込んでおくべきだと言っています。
 

孤独死対応保険に加入しておきましょう!

火災保険の特約で孤独死に対応したものがあります。
わずかの掛け金で原状回復費や数か月間の家賃保証までカバーされる内容のものもあります。

孤独死などに対応する保険はそれ単独ではなく、火災保険の特約で付加されます(1室300円~数百円)ですが、意外と加入率は少ないと某保険会社の担当者は言ってました、周知徹底していない保険会社の責任もありますが知識がない、もしくは意識が低い大家さんが多いことの表れでもあると思います。

また昨今は契約者(部屋の借主)側で加入しておく保険もあり、全国宅地建物取引業協会連合会(ハトマーク)の借家人保険(宅建ファミリー共済)では遺品整理費50万円、特殊清掃費50万円の合計100万円まで保証される保険もありますので、客付け不動産会社に確認をされることをオススメします。
 

事故物件となった場合価値は下がるのか?

孤独死や自殺、事件が発生した部屋(建物)は心理的瑕疵のある物件ということで告知義務があります。
買う買わない、借りる、借りないなど、情報が意思決定を左右するものであれば必ず告知をしなければならず、特に売買では永遠について回ると言っても過言ではありませんが、告知することによって価値が下がるとか家賃が減額になるというのは別問題です。

賃貸の場合も最低3年間は心理的瑕疵ありの告知は必要です、そして気になる賃料を下げなければいけないのかという問題ですが、家賃を下げなければいけないわけではありませんし、そのような法律もガイドラインも存在しません。
まごのてが扱った孤独死の部屋の例ですが、死亡事故以前と同じかもしくは少し高く入居者募集をしすぐに決まったものもあります。

※株式会社まごのては宅建業者でもあり、賃貸不動産経営アドバイスや物件の買取や仲介業務も行っています。(東京都知事(1)109168)

特殊清掃や原状回復の過程で完璧な処理を行っていれば下がることすらなく逆に家賃が上がる場合だってあるので、やはり孤独死発生後の事後処理の仕方、すなわち特殊清掃業者選び方次第であるということです。

まごのてで特殊清掃や原状回復を行った場合は経過報告書や完了報告書はもちろん、完成後に見えない部分についてもどんな薬剤を使いどのような処理をしたかを誰が見てもわかるように書面化しています、そのことによりこれだけ完全な清掃と消臭がされているのであれば問題なく運営できると判断をいただいています。

つまり『瑕疵』があったのは過去に起きたひとつの出来事であって、今現在も『瑕疵』があるわけではないと言うことです。

孤独死発生で特殊清掃費用400万円!ある大家さんの悲劇

孤独死部屋の告知や瑕疵とは

PAGE TOP